2022年11月04日15時19分 / 提供:マイナビニュース
住宅ローン比較サイト『モゲチェック』を運営する株式会社MFSが、11月の金利情報についてお伝えします。解説は、堀江勇介チーフアナリストです。
■11月の住宅ローン金利の動き
2022年11月の住宅ローン金利の情報をお知らせします。
金利競争の主戦場となっている変動金利は、依然として低金利が続いています。先月のPayPay銀行に続き、今月は新生銀行が新規借り入れ向けで変動金利を優遇するキャンペーンをスタートし、変動金利の低さを顧客にアピールする動きが活発です。
固定金利は、10年固定から35年固定まで全般的に上昇傾向です。フラット35に関して、フラット35を決定する基準である「MBS利率」は0.16%上昇しましたが、結果的には0.06%の上昇となりました。
運営元の住宅金融支援機構が自らの利益を削る動きとなっており、フラット35の異例の展開は継続しています。2022年から固定金利全般が上昇した中、魅力の高まっている変動金利への対抗策と思われます。
なおフラット35の金利は、現在の「機構団信付き」にリニューアルされた2017年10月以来、最も高くなっています。
こうした動向により、変動金利と固定金利(フラット35)の金利差も過去最大となりました。変動・固定のどちらを選ぶかで毎月の返済額・総返済額に大きな差が生じるので、引き続き変動金利のご利用が優位な状況です。
モゲチェックでは引き続き、安定的な低金利が続くと考えられる変動金利をおすすめします。
■住宅ローンインデックスの動きと変動・固定の金利差
下記のチャートは、主要なネット銀行、メガバンク、地方銀行の変動金利、メガバンクの10年固定金利、フラット35の金利をそれぞれ平均した、住宅ローン金利インデックスの動きを示したものです(住宅ローン金利インデックスは、複数の銀行の金利を平均化した指標です)。
変動金利が低下傾向である一方、固定金利は高水準で推移しています。なお、京都銀行が変動金利引き下げキャンペーンを始めたため、変動(地銀)はやや低下となりました。
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堀江勇介 ほりえゆうすけ モゲチェック運営会社 株式会社MFS チーフアナリスト。銀行にて有価証券運用業務に従事。2019年にMFS入社。金融市場に関する深い知見を武器に、チーフアナリストとして活躍。金利の将来予想など、住宅ローンに関する様々な情報を発信。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。 この著者の記事一覧はこちら