2022年11月04日10時30分 / 提供:マイナビニュース
皆さんこんにちは。保健師の篠崎です。肌寒い季節になってきましたね。今回は女性の半数以上に症状があると言われている冷え性について、これからの寒い季節を乗り越えるためのセルフケア方法と合わせてお伝えします。
冷え性とは?
まず、冷え性とは病気ではありません。東洋医学では漢方を用いて治療を行いますが、西洋医学ではほとんど認知されていません。しかし身体の冷えは、様々な心身の不調を引き起こします。「手足が冷えて眠れない」「全身が冷えて毎日だるい」といった症状があればそれは冷え性の可能性があります。
冷え性の原因
冷え性の原因としては主に以下の5つのことが挙げられます。
・運動不足
・食事の栄養バランスの悪さ
・冷たいものの摂り過ぎ
・冷えやすい服装
・冷暖房による寒暖差(寒暖差が7度以上になると自力で体温調節ができなくなります)
これに加えて女性は男性と比較して熱をつくる筋肉が少なく、月経などの影響で血流が滞りやすいといった要因があり、冷え性で悩まされる人が多いと考えられています。
このように冷え性はライフスタイルが原因となり引き起こされます。
冷え性が引き起こすトラブル
冷え性は手足の冷えだけでなく、様々な心身の不調が生じます。
・肩こり
・頭痛
・腰痛
・関節痛
・むくみ
・アトピー性皮膚炎
・下痢
・疲労
・不眠
・イライラ
・めまい
・耳鳴り
肩こり・頭痛などの身体的症状に加え、不眠やイライラといった精神症状との関連も指摘されています。
女性の場合は、冷えがひどくなると、卵巣の機能が低下する可能性もあります。卵巣の機能が低下すると、女性ホルモンのバランスが崩れて、月経痛や月経不順などのトラブルに進んでしまうことも。そのため冷え性は放置せずセルフケアを行うことが重要です!
セルフケアのコツ
以下にセルフケアの方法について紹介します。普段の生活で取り組めそうなことを、1つでも良いので実践してみましょう。
○服装
・体が冷えない服装をする
・体を締め付けるタイプの服装は、血行を悪くするのでやめる
○食事
・食事は3食きちんと食べる
・できるだけ温かい食べ物、飲み物を摂る
○その他
・無理なダイエットはやめる
・ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、軽い運動を継続的に行う
・入浴はシャワーではなく湯船に浸かるようにする
・睡眠をしっかりとる
・ストレスを溜めない
冷え性と病気の関連
身体や手足の冷えは甲状腺機能低下、低血圧、貧血、膠原病など様々な病気に伴って現れる症状でもあります。セルフケアで改善しない場合は、一度内科を受診してみましょう。女性の方で月経に伴う症状がある場合は婦人科を受診してみてください。
冷え性で悩まされる現代人は非常に多くいます。セルフケアや漢方による治療で、改善できることはたくさんあります! 生活の中で少しずつ冷え性対策に取り組んでみてください。
篠崎海美 しのざき あみ 産業保健師。看護師として手術室や救急外来で勤務後、法人向け産業保健サービスを提供するエムステージ入社。複数企業において従業員の健康管理、予防医療に携わっている。 企業Twitter : @mstage_PR この著者の記事一覧はこちら