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『鎌倉殿の13人』和田義盛が壮絶死 柿澤勇人「横田栄司さんの役者魂を見せつけられた」

2022年10月30日20時45分 / 提供:マイナビニュース

●ハル王子とフォルスタッフの関係性をイメージ
小栗旬主演の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)の第41回で、有力御家人の和田義盛が反乱を起こす「和田合戦」が描かれた。シェイクスピアの舞台などで知られる横田栄司は、和田義盛の壮絶な最期を熱演。義盛に信頼を寄せていた鎌倉幕府3代将軍・源実朝役を演じる柿澤勇人が、同シーンの舞台裏や横田との胸熱なエピソードを明かした。

和田義盛といえば、鎌倉幕府創業以来の功臣である。そして、これまでに“仁義なき戦い”が頻繁に展開されてきた『鎌倉殿の13人』においての義盛は、コメディリリーフ的存在として、視聴者からも愛されてきた。常に公務で重圧を感じている実朝も、息抜きに訪れる義盛の館では、少年のように穏やかな笑みを見せていたのも記憶に新しいところだ。

第38回では、義盛が実朝を「武衛」(兵衛府の唐名)と呼んだところ、実朝から「今は羽林(近衛府)だ」とツッコまれるやりとりは、頼朝(大泉洋)と上総広常(佐藤浩市)の会話からの伏線で笑いを誘った。また、北条時政(坂東彌十郎)が義盛に、息子の義時(小栗旬)への大切な伝言「あとは託した」といった言葉を託された時、義盛は「承知つかまつった」と返事をしたにも関わらず忘れてしまい、実朝が代弁してフォローする場面もあった。

義盛は実朝にとって大切な腹心の部下だったが、それだけに、北条氏打倒の陰謀に和田家が関わったことを知り、かなり心を痛めたことは間違いない。

「実朝は義盛のことをすごく慕っていたのに、良好だったはずの関係がどんどん悪くなっていった挙げ句に、和田合戦となってしまう。あれだけ仲の良かった義盛を失わなければいけないことは、すごく悲しいなと思いました」

柿澤と横田とは、シェイクスピアの戯曲『アテネのタイモン』や、三谷幸喜氏の舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』などでも共演してきて、勝手知ったる仲だとか。

「『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』では、兄弟役でしたが、栄司さんも僕もお酒が大好きなので、稽古や本番が終わってからしょっちゅう一緒に飲んでいました。本当に良き兄ちゃんというか、芝居バカなところも大好きです。一度、飲み屋で大喧嘩したこともあるぐらいの仲です(笑)」

『鎌倉殿の13人』について、三谷氏はよくシェイクスピア作の『マクベス』を引き合いに出していたが、柿澤によると、実朝と義盛との関係については、同じくシェイクスピア作『ヘンリー四世』のハル王子と、大酒飲みでお調子者のフォルスタッフのような関係性にたとえていたそうだ。

「『ヘンリー四世』で、すごく真面目なハル王子は若くして王子となります。フォルスタッフは恰幅のいい大酒飲みですが、ハル王子に対しても『硬いことは考えない。とにかく飲んで遊ぼうぜ』という感じで接していく。いわば、若者にちょっと悪いことを教える、つまり知らない世界を見せてあげるといったシーンもあります。三谷さんはそういう2人の関係性を意識して脚本を書かれたとか。僕も何本かシェイクスピアの舞台をやらせてもらったし、栄司さんはものすごい数のシェイクスピア作品を演じてらっしゃるので『ああ、そういうことか』と腑に落ちました」

●義盛の最期「壮絶ですごいシーンになった」

実朝が義盛に心を許した理由については「実朝は鎌倉殿として幕府で君臨していかなきゃいけないけど、自分には力がないし、パーソナルな部分でも悩んでいます。ずっと下を向いていて、どうしたらいいのか分からない。できれば抜け出したいけど、それもできないと思っているなかで、やることは荒々しいけど純粋なところがある義盛といると落ち着くし、楽しいと思ったのではないかと。実朝は争い事が大嫌いな将軍で、人を傷つけることが本当に嫌な人だったと思いますが、義盛も誰かを陥れようとかは一切考えてない人だったから、そういうピュアなところが共鳴したんじゃないかと思いました」と分析する。

そして、義盛の最期について「本当に役者・横田栄司として見てもあっぱれでしたし、カッコよかったと思いました。まさに横田栄司さんの役者魂を見せつけられたし、実朝としても彼の最期をちゃんと受け取りました。なんて言っていいのかはわかりませんが、壮絶ですごいシーンになったと思います」と心から称えた。

今後実朝は、ますます自身の名付け親である後鳥羽上皇(尾上松也)に心酔していくことで、鎌倉に一波乱が巻き起こっていく。後鳥羽上皇は「京と鎌倉をつなぐ“実(さね)”となってもらおう」ということで「実朝」と命名したが、柿澤は「実際にそうだったのかどうかはわかりませんが、僕は台本を読んで、そうだったんだ! と思いました」とのこと。

「当時は後鳥羽上皇という京の人が名付け親になってくれることは珍しかったと思います。そして、偉大な父親である源頼朝の子として生まれ、すごくコンプレックスを抱いていたであろう実朝は、もちろん頼朝のように振る舞いたいけど振る舞えない。また、兄の頼家ともまともに話したことはなかったはず。実朝にとって、父親が一番欠けている存在だったから、名付け親となった後鳥羽上皇のことを父親のように慕うというか、彼の手腕を手本のように見てすごく影響を受けていったと思います。自分に力がなかったからこそ、後鳥羽上皇の力を借りて、京との関係を深くしていったほうが、得策だと考えたのではないかと思います」

柿澤と、後鳥羽上皇役の尾上松也との名シーンもきっとこの先に用意されているはず。悲運の将軍、源実朝の見せ場はまだまだありそうなので、今後も大いに期待して待ちたい。

■柿澤勇人
1987年10月12日生まれ、神奈川県出身。2007年に劇団四季の舞台『ジーザス・クライスト=スーパースター』で俳優デビュー。主な出演舞台は『スリル・ミー』『スウィーニー・トッド』『デスノート THE MUSICAL』『サンセット大通り』『フランケンシュタイン』など。2011年に『ピースボート -Piece Vote-』でテレビドラマ初出演、同年『カイジ2』で映画初出演。映画の近作は『すくってごらん』(21)、『鳩の撃退法』(21)など。大河ドラマは『平清盛』(12)、『軍師官兵衛』(14)に続いて『鎌倉殿の13人』で3度目の出演。

(C)NHK

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