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軍事とIT 第477回 軍事業界の小型化と分散化(8)マルチドメイン作戦について考えてみる

2022年10月29日11時34分 / 提供:マイナビニュース

現在進行中のテーマの一つが「分散化」だが、単に分散させるだけでは、各個撃破されたり、攻撃が散発的になってしまったりして役に立たない。第470回で米海軍の分散海洋作戦(DMO : Distributed Maritime Operations)について説明した際にも言及したが、物理的には分散していても、交戦に際しては協調・集中しなければならない。
リーチの長い武器:地対地ミサイル「ATACMS」

DMOを取り上げた際にも触れたように、「物理的には分散していても、交戦に際しては協調・集中」すると、例えば「敵軍に対して四方八方から一斉に攻撃を仕掛ける」ような話になる。いわゆる同時弾着射撃の考え方に近い。

ただ、中露などの国がアクセス拒否・地域拒否(A2AD : Anti-Access / Area Denial)を掲げるようになると、内懐まで飛び込んでいって交戦する形をとれるかどうかは疑問がある。やるとしてもリスクが大きい作戦になってしまう。すると、リーチの長い武器は不可欠なものとなる。

しばらく前に、ウクライナでMGM-140 ATACMS(Army Tactical Missile System)が使われているのでは、といって話題になった。ATACMSは、MLRS(Multiple Launch Rocket System)用のM270あるいはM142 HIMARS(High Mobility Artillery Rocket System)といった発射機を共用しつつ、300kmの最大射程を得ている地対地ミサイル。発射機1つにセットできる数は6分の1に減ってしまうが、高精度の長い槍を手に入れることはできる。

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