2022年10月24日16時23分 / 提供:マイナビニュース
凸版印刷と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は10月24日、量子コンピュータでも解読が困難な耐量子計算機暗号(PQC)を搭載したICカード「PQC CARD」を世界で初めて開発したと発表した。「PQC CARD」をNICTが運用するテストベッド「保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム」における医療従事者のICカード認証と電子カルテデータへのアクセス制御に適用し、その有効性の検証に成功したという。
今回の実証実験は、同カードを用いたH-LINCOSにおける医療従事者の認証、アクセス制御などの基本動作確認と技術的課題の抽出という目的のために2022年8月から10月まで実施された。具体的には、同カードを医療従事者が持つ資格証明書であるHPKIカード(保健医療用公開鍵認証カード)に見立て、ICカード認証と顔による生体認証を組み合わせることで、電子カルテを閲覧する際の多要素認証を実施。また、電子カルテを閲覧するブラウザとサーバ間の通信に用いるPQCをアップデートし、動作検証の実証も行った。
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