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航空機の技術とメカニズムの裏側 第352回 航空機製造のサプライチェーン(15)米海軍E-6Bから考える代替供給源探しの問題

2022年10月25日09時07分 / 提供:マイナビニュース

米国防総省の契約情報を毎日ウォッチしていると、ときどき「○○を対象とする供給源途絶対処」あるいは「○○を対象とする陳腐化対処」といった案件が出てくる。これもサプライチェーンが関わる話題ということで、今回取り上げてみることにした。
連載「航空機の技術とメカニズムの裏側」のこれまでの回はこちらより。
○E-6Bマーキュリーという飛行機

オクラホマ州のティンカー空軍基地を根城としている、米海軍(誤記ではない)のE-6Bマーキュリーという飛行機がある。もともとはTACAMO (Take Charge and Move Out)、つまり「核戦争の際にミサイル原潜に対して指令を送るための空中送信機」として作られた機体だが、後に空中指揮機(Airborne Command Post)の機能も追加して、E-6AからE-6Bに進化した。

その辺の任務の話は、本題から外れるので措いておくとして。最初にE-6Aを配備したときに、コストを抑えるためなのか、中古のボーイング707旅客機を買ってきて、そこに所要の機材を搭載する形でE-6Aを生み出した。中古ということは、E-6Aの配備時期よりも前に作られた機体ということである。

そして、こうした支援機はいったん配備すると、搭載するミッション機材を更新しながら長く使われることが多い。ミッション機材は適宜、更新されるが、それを搭載する機体はどうするか。飛行時間が累積するほどに、寿命が近付いてくる。そして、ボーイングではとうの昔に707シリーズの生産を止めている。

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