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軍事とIT 第476回 軍事業界の小型化と分散化(7)状況図の生成と共有

2022年10月22日11時37分 / 提供:マイナビニュース

いささか話の内容が前後している感があるが、今回は、軍事業界における「物理的に分散配置しているセンサーと、状況図の生成」について考えてみたい。
状況図とは

関係する皆で共有する状況図、業界ではCOP(Common Operating Picture)という言葉を使うことが多い。シンプルにいえば、「地図上に彼我のユニットの所在やステータス情報を表示して、それを逐次更新する。その図を全員で共有する」という話になる。考え方は理解しやすい。

何も作戦図や状況図に限らず、関係者全員で同じ状況認識を実現するには、同じ情報を皆で共有しなければならない。文書ファイルを全員に個別に配布して、個別にアップデートしていたのでは整合がとれなくなるが、それと似ていなくもない。

しかし、口でいうのは簡単だが、リアルタイムで最新の情報が反映されるCOPをどのように生成するか。探知を受け持つセンサーも、そこから得た情報を活用する友軍のユニットも、それぞれ複数あって、かつ物理的に分散しているとなると、簡単そうに見えて簡単ではない。しかし、それをやらないと「小型化と分散化」にならない。

分かりやすいのは、データのとりまとめ役を一つ置くこと。陸上でも艦上でも空中でも良いが、センサーからの探知情報を集約してCOPを生成するシステムをひとつ用意して、みんなそこに接続した上で情報をアップロードする。これなら分かりやすい。しかし、その「とりまとめ役」が機能不全を起こしたり、敵軍にやられたりすれば、それでもうCOP生成の機能が崩壊する。

この辺の事情は、分散処理と集中処理の比較に似た部分がある。

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