2022年10月19日12時00分 / 提供:マイナビニュース
●5年間で変わったもの、変わらないもの
武内愛莉、和泉芳怜、桐島十和子、大谷美咲の4人からなるガールズグループ・PiXMiX。結成5周年を控え、4人体制としては初となる1年8カ月ぶりのアルバム『まだ、旅の途中。隣には君がいる。』を19日にリリースした。今年5月に歌唱の中核を担っていたメンバーが卒業した不安を口にしながらも、「聴いてもらえれば、私たちの歴史がわかる」と力強く語った4人。アルバムの魅力をはじめ、「人生の1/4を共に過ごしてきた」という4人のこれまでの5年間についてなど、たっぷりと話を聞いた。
○■人生の1/4を一緒に過ごしてきた5年間
――デビュー5周年おめでとうございます。率直に今の気持ちはいかがですか?
大谷美咲:一言で言ってしまうと、はやっ! って感じですね。
武内愛莉:私は最年少なんですけど、小学生のときからみんなと一緒にいると思うとすごいですよね!
大谷:人生の1/4を一緒に過ごしているので、もう人生を共に生きています!
一同:本当にそう!
和泉芳怜:私は何をやっても続かないので(笑)。続いたとしても大体3年くらいなのに、一つのことを5年も続けているのが初めてくらいです。
桐島十和子:私もあっという間だったなって感じる。体感でいうと5秒くらい…(笑)。
武内:それはやばい(笑)。ほとんど記憶ないよ(笑)。
大谷:でも本当に5年前とか覚えてないくらい、この5年間で色んなことがあったね。
――皆さんあっという間の目まぐるしい5年間だったと。その中でもいちばん印象的な出来事はなんでしょうか?
武内:やっぱり、メジャーデビューチャレンジかなぁ……。私たちはいきなりメジャーデビューします! といってサプライズで発表されたわけではなくて、メジャーデビューに向けて、みんなで様々な試練をクリアしてつかみ取ったので、その期間はすごく濃かったなぁと思います。団結力が高まった夏でした。
大谷:わかる! 私も今まではメジャーデビューチャレンジと即答していたのですが、今年の夏がすごく充実していて、気持ちの部分でも全員が同じ方向を向いていたので、今年の夏かな。特に8月中旬がめちゃくちゃ忙しかったんですが、その忙しさをこんなに楽しいと思えたのは、メンバーと一緒だったからだと改めて感じました。尊かった!
一同:(笑)。
和泉:私も今年の夏。夏はフェスが多いので印象に残りやすいのですが、去年は個人的に「ミスマガジン」の活動をさせてもらっていたので、みんなとの夏というよりは、“個人戦の夏”という印象でした。その分、今年はみんなとたくさんの時間を過ごせた夏でした。
桐島:私はちょっと違うんですけど、オーディション後にみんなとレッスンをしていた時期をよく思い出します。もちろん大変だったんですけど、本当に何もわからないからこそ、すごくわくわくしていました。
○■最も変わったメンバーは和泉芳怜「ず~っと話しています(笑)」
――みなさんそれぞれ違っていて面白いですね。また、この5年で様々な変化もあったと思いますが、いちばん変わったメンバーは?
大谷・武内・桐島:芳怜です!
和泉:変わったらしいです(笑)。
大谷:結成当時は、メンバーの中でいちばんしゃべらなかったんですよ。みんなの会話を聞いて、「うん、うん」と言っていることが多かったんですけど、今は誰も聞いていないときでも1人でず~っと話しています(笑)。
和泉:(笑)。
大谷:芳怜は6人体制だったときは、グループのバランサー的なポジションだったので、周りを見てバランスを取ってくれていたので、そのおかげでグループが成り立っていたと思います。でも4人になって、芳怜が芳怜らしく生きてくれているなということが伝わってくるので、嬉しいです。
武内:私はメンバーと初めて会ったときに、最初に話したのが芳怜だったんですが、あまり反応がよくなかったです(笑)。
和泉:あれは内容がよくなかったからでしょ(笑)。まだ名前もわからないのに、いきなり「修学旅行でダンス覚えられなかったんだけど、大丈夫かな?」って話しかけてきたんですよ! 大丈夫なわけないと思って、なにも答えられなかったです(笑)。
武内:まぁそれは置いといて(笑)。芳怜とは家が近かったので、一緒に帰ったりして話す機会も多かったんですけど、静かだったし、自分からわぁわぁ話すタイプではなかったので……。
和泉:いつもわぁわぁ言ってごめん(笑)。
武内:今の芳怜のほうが好きだから全然いい!
桐島:私も2人と同じなんですけど、めっちゃしゃべるなぁ……って。大体いつも半分くらいしか聞いてないです(笑)。
一同:(笑)。
――みなさんからのお話しを受けて、和泉さんはご自身の変化を感じていますか?
和泉:十和子が半分言ってくれたんですけど、そんなに聞かなくても大丈夫な話しかしてないです(笑)。
先ほど少しお話しした「ミスマガジン」が大きなきっかけだと思います。今まではグループの中の1人という感覚が強かったので、あまり主張していませんでした。でも1人でグループの外に出たときに、同じような振る舞いをしていたら、結果を残せないと思ったので、配信などで自分を出そうと試行錯誤しました! それを経て、ピクミクに戻ってきたら個性が爆発しちゃいましたね(笑)。
――グループを背負って、個人活動したことで一皮むけたと。逆に芳怜さんは誰が変わったと思いますか?
和泉:美咲ですね! 声が大きいところは全然変わらないんですけど(笑)、第一印象はすごくきつい子なのかなと思っていました。いちばん最初のレッスンのときに先生から「出ていけっ!!」と怒られたことがあるんですけど、美咲は「出ていきません! やりたいです!」と堂々としていて。私があとで「どうして泣かないの……?」って聞いたら「泣いたら負けだと思っているから」と言ったんです。そこからすごく強い子だと思っていたんですけど、5年活動を共にしていく中で、意外と弱い面も持っているのが見えてきました。
大谷:あれはきつい人みたいになっていたよね(笑)。私はピクミクの前にアイドル経験があって、割と怒られることもあったので、普通のやりとりだと思っていたんですが、客観的に見たらめっちゃ怖いですよね(笑)。今はみんなの気持ちわかります。
○■変わらない武内愛莉のコミュニケーション能力
――逆に変わらないメンバーは?
大谷:愛莉です。これは即答。愛莉以外考えられません。多分生まれたときから変わってないと思う。楽しいことが大好きで、ダメって言われてもやりたかったらやっちゃう赤ちゃんです(笑)。
和泉:興味ないことには全く興味示さないよね。
大谷:話しも全然聞いてないよね
武内:いやいや! リアクションが適当って言われるけど、私意外と聞いてるよ?
大谷:話すときも「私は……やっぱりいいや(笑)」って途中で話すのやめることも多いよね。
桐島:それ本当に多い!
武内:それは話の途中で、何を話そうとしていたのか迷子になることが多くて(笑)。まとまっていないのに、話しかけてしまいます……。しばらくして、まぁこれは話さなくてもいいや! と思ってやめちゃいます(笑)。
和泉:でもコミュニケーション能力はすごいよね。どこでもこの感じなので、愛されるし、友達たくさんいるイメージ。
武内:人見知りはしないです。初めましての方でも全然話しかけられますね。
和泉:初対面で踊り覚えてないことを言ってくるくらいだからね! しかも踊ったと思ったら振り動画を反転せずに、左右逆で覚えてきていて(笑)。
武内:ダンスも歌も未知すぎて、どう覚えたらいいのか分からなかったんです(笑)。
大谷:そこでやばい! ってならないのが愛莉なんですよ。私だったら帰りますよ。
和泉:怒られても帰らないけど、そこは帰るんだ(笑)。
一同:(笑)。
大谷:あと十和子も変わらないけど、大人になったよね! 考え方がすごく成長したと思うなぁ。
桐島:自分じゃ全然わからない……(笑)。
和泉:昔から、嫌なことに対して嫌だと言っていたけど、今はこういう理由でこうしたほうがいいと思うから嫌だっていう背景が見えるようになった。しかも、その判断が間違っていることがほとんどない気がする。もしかしたら、しゃべらないだけで昔からそうだったのかも!
桐島:しゃべらないだけで(笑)。そういってもらえると嬉しいです!
●5周年を迎えたPiXMiXのこれから
○■グループの転機と共に訪れた意識の変化
――グループとして様々な変化を経験してきたピクミクですが、それぞれ転機となったのはいつだと思いますか?
大谷:4人体制になったときです。ずっと目指している目標や大切にしていることが同じだと思っていたんですけど、そうではなかったんだということを、2度の卒業を経験して学びました。それぞれ違う個人の目標もあって、それぞれの人生があるから決してそれが悪いとかではないんです。そういうことがわかったのが、大きな転機になったと思いますし、その経験があるから今があるとも思います。
これまでは一人ひとりの責任が今よりないと感じていて、グループ全体で動いていたんですけど、最近はそれぞれがこういう考えを持っていますという前提があるうえで、グループとして動いているので、雰囲気も変わったと思います。スタッフさんや
長く応援してくださっているファンの方からも、言われました。
武内:私も同じ。5人体制になったときは、卒業メンバーが歌が上手な子だったので、大事な部分を担当してくれていたんですけど、当時は「5人でやればなんとかなる」とあまり責任を感じていませんでした。でもまた歌が上手な子が卒業して、その子のパートを4人で振り分けたときに、責任を感じました。特に私は歌が苦手でライブでもミスが多いので、これから直していきたいと思います。
和泉:個人的なことになってしまいますが、「ミスマガジン」で賞を頂いたとき。今までは、私にはPiXMiXしかない! と思っていて、いい意味でも悪い意味でもグループ内で必死になっていました。でも、自分が外で賞を頂いたことをメンバーがすごく喜んでくれて、PiXMiXはホームなんだと実感しました。安心感がすごいです。
桐島:私はグループ結成当時。私の地元はすごく田舎で、自転車で公園行くか、部活に行くしかやることがなくて。でもピクミクに入ってから、世界ってこんなに広いんだ! とすごく実感しました。
普通の学生生活とは全く違う経験をさせてもらっていて、日曜日にライブをやって月曜は普通に学校行ってという生活が不思議でした(笑)。昨日はステージでパフォーマンスしてたけど、なんで今日は田んぼ道を自転車で通学してるんだろう……と(笑)。私の人生が大きく変わった瞬間だと思います。
一同:(笑)。
○■1年8カ月ぶりのアルバムは「私たちを知ることができる1枚」
――また、10月19日に4人体制としては初となる2ndアルバムが発売されました。5周年のタイミングでの発売を聞いたときの心境は?
大谷:愛莉が言っていたように歌唱の中核を担っていたメンバーが卒業してしまって、新しいPiXMiXを受け入れてもらえるのか不安はありました。でも、アルバム発売を聞いたときに、私たちはまだ期待してもらっているんだと素直に嬉しかったです。不安を打ち消すくらいにがんばろうと思う気持ちが強くなりました。
和泉:私たちは1年8カ月の間、CDを出していなかったんです。CDを出せないことを個人的には重く捉えていたところもあって、今年の結成記念のタイミングも何もできないのかなぁ……とうっすら考えていたときに決定のお知らせを聞いて、すごく嬉しかった。でも、美咲の言った通り、4人で出すということに不安もありますし、今もまだプレッシャーは感じています!
武内:わかる。最後に出したのが6人体制でそこから4人でいきなりアルバムを出すっていうのは緊張感があります。6月に開催した単独ライブで発表を聞いたときは久しぶりのサプライズで喜びがこみ上げてきました。
桐島:私は、CDやアルバムを出すときにしか経験できないジャケ写やMV撮影で、久しぶりに制作に関わる撮影や活動が増えて、楽しかったです。
武内:確かに! 久しぶりで楽しかったな~! あとリリイベ(リリースイベント)ができるのもいいよね。コロナ前に発売した2ndシングルのリリイベの思い出がすごく印象的で、毎日のようにライブをして、お客さんもたくさん来てくださったんです。今回もたくさんファンの方に会える機会が作れたらいいよね!
――アルバム収録曲でおすすめの1曲は?
大谷:「ノンフィクション」かなぁ。この曲はメンバー4人にフォーカスを当てて作詞させてもらったので、4人体制初のアルバムとなる今作のなかではこの曲を推したいです!
武内:えぇ~迷うなぁ~(笑)。デビューシングルの「その先へ」。先ほどもお話したメジャーデビューチャレンジ最後の試練で山登りをして、その帰りに初めて音源と歌詞をいただきました。当時の私たちの気持ちにぴったりで素敵だと思った記憶があって、今でも歌うたびにそのときの気持ちがよみがえります。
和泉:私は「アンビバレンス」。もともとすごく好きな曲と公言させてもらっています。誰が聴いても良いと思うリズムに美咲の書いた歌詞が乗って、さらにいい曲になって、私たちが歌って最高の曲になっていると思います!
一同:それだ(笑)。
和泉:この曲は思い入れもありますし、パフォーマンスするとハプニングが起きがちだよね(笑)。今年出場した「IDOL OF THE YEAR 2022」の予選最後の1曲がこの曲だったんですけど、美咲のマイクが入らなかったんです。以前の私たちならどうしよう……となっていたと思うんですけど、3人で美咲のパートを歌って乗り切れたので、成長を感じました!
――そういう意味でも思い出深い1曲だと。では、最後に桐島さん。
桐島:全部です!
大谷:それはそう(笑)。
桐島:特に「その先へ」、「アンビバレンス」、「ノンフィクション」をこの順番で聞いて欲しいです。愛莉も言っていたように、そのときの私たちを表した歌詞になっていて、少しずつ変化があるので、そこで5年の成長を感じてほしいです。
大谷:それいいね! 曲ごとにそのときの感情や気持ちを表しているので、曲を聴いてもらえば私たちの歴史がわかると思います。
和泉:確かに。美咲が書いているからよりストレートに伝わると思う。
武内:本当に初期の曲も収録されているので、私たちを知ることができる1枚だよね。
――アルバム発売にあわせて、5周年ライブも開催されます。代表して大谷さん意気込みを聞かせてください。
大谷:いちばん初めに人生の1/4を一緒に過ごしてきたという話をさせていただきましたが、5年前、まさか上京してこんなに本気でアイドルをやっているとは、想像できていなかったです。さらに5年後はどうなっているんだろうと考えたときに、私たちに限界はないのかなと思っています。そんな私たちにこれからも期待して信じてもらえるようなパフォーマンスがしたいです。
○■グループの夢とそれぞれの夢
――では最後に、6年目に突入するピクミクですが、グループとして目指す場所はありますか?
桐島:私はアイドルから憧れてもらえるアイドルグループになりたい。好きなアイドルや憧れのアイドルは? という質問にPiXMiXですと言ってもらえるように頑張りたい。
武内:それかっこいいね! あと、グループとしてはずっと言い続けている日本武道館でのライブだよね。そこに立てるように6年目もパフォーマンスに磨きをかけていきたいです。
和泉:そうだね! 私はメンバーが個人でも活躍できて、やりたいことができるグループになりたい。そんな4人が集まったらグループとしても、もっと飛躍できると思う!
大谷:私たちは曲調もジャンルを絞っているわけではなく、メンバーそれぞれ個性もバラバラ。その分、一人ひとりが強いグループになれたらいいな。グループ単体としてだけではなくて、メンバーそれぞれが集まってPiXMiXだと思ってもらえるように、自分の夢と4人の夢を見失わないまま、大きくなっていきたいです。
■PiXMiX
2007年に結成されたピクセル(個性)をミックスしたガールズグループ。リーダーの大谷美咲、和泉芳怜、桐島十和子、武内愛莉の4人で活動。10月19日に1年8カ月ぶりとなる2ndアルバム『まだ、旅の途中。隣には君がいる。』をリリースし、10月22日に結成5周年を記念したワンマンライブ「PiXMiX 5th Anniversary LIVE」を東京・新宿ReNYで開催する。現在、チケット一般発売中。