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浜ホト、産業用LiDAR向け新型APDアレイのサンプル出荷を10月末から開始

2022年10月14日06時35分 / 提供:マイナビニュース

浜松ホトニクス(浜ホト)は10月12日、光の信号の増倍率を固定するための素子である「セルフバイアスジェネレータ」(SBG)と、電流を電圧に変換するための信号処理回路である「トランスインピーダンスアンプ」(TIA)を1パッケージに内蔵した、16チャンネルの産業用LiDAR向けアバランシェ・フォトダイオード(APD)アレイ「Gain Stabilized(ゲイン スタビライズド) Si APD S16430-01CR」の開発に成功したと発表した。

APDアレイは、電圧をかけることで光の信号が増倍されるAPDを1チップ内に複数チャンネル配列した光センサのことで、通常のフォトダイオードと比べ、より微弱な光を高感度に検出し、遠くの物体までの距離を測定できることからLiDAR向けの光センサでは主流となっているという。

ただし温度変化に応じて、光の信号の増倍率を調整する必要があり、同社でもこれまで増倍率を調整するためのマイコンや温度センサ、TIAなどを内蔵して使い易さを考慮したAPDモジュールを開発してきたという。その一方で、LiDARモジュールの低コスト化に向け、マイコンや温度センサを必要としない新コンセプトのAPDアレイの開発にも取り組んできたとする。

今回の取り組みでは、独自の光半導体素子製造技術を応用し、SBGを半導体基板上に高精度、高品質に形成する技術を確立。これにより、SBGをAPDアレイと一体化させ、温度変化にかかわらず光の信号の増倍率を固定することで、マイコンや温度センサが不要となる新型APDアレイの開発に成功したとする。

加えて、信号処理回路のTIAを同一パッケージに内蔵していることから、今回の製品を光センサとして組み込むことで、自動搬送車に搭載するLiDARモジュールの低コスト化を実現できるとしているほか、TIAの設計を工夫することで、出力信号の揺らぎを抑えながらも光パルス幅1nsに追従する応答速度と、従来のTIA内蔵型APDアレイの3倍まで高めることに成功したという。

さらに、誤検出の原因となるクロストークの発生を抑制している点も特徴としている。

主な仕様は以下の通り。

検出素子:Si APD アレイ
受光面サイズ(1素子あたり):0.15mm×0.45mm
素子ピッチ:0.5mm
素子数:16
最大感度波長:840nm
TIAゲイン:30kV/A
広域遮断周波数:300MHz
入力換算雑音電流(100MHz時):3.0pA/rtHz
クロストーク:-60dB

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