2022年10月13日15時12分 / 提供:マイナビニュース
GaNをはじめとする化合物半導体エピタキシャル成長基板サプライヤの英IQEは10月10日、シリコンおよびSiC基板サプライヤの韓SK Siltronと化合物半導体製品の開発と販売のための戦略的提携契約を10月6日に行ったと発表した。
この契約は、SK SiltronのシリコンおよびSiC基板の専門知識とIQEの化合物半導体のエピ成長技術を活用して、アジア市場で化合物半導体ウェハビジネスを拡大することを目指したものだという。
両社は、ワイヤレス通信市場の無線周波数アプリケーション向けSiC上のGaN、ならびにパワーエレクトロニクスアプリケーション向けGaN-on-Siliconに基づく革新的なエピウェハの開発と提供に注力するとしている。具体的には、両社は顧客会社の要求事項にしたがってオーダーメード型GaNウェハを開発するとともに、アジア市場でのマーケティング活動を通じたGaN市場拡大に向けた協力も行って行くとしている。 これらの市場はGaNデバイスにとって数十億ドル規模のビジネスを提供する可能性があるという。
なおSK Siltronは、Siウェハメーカー売上高ランキングでは世界第5位ながら、2020年に米DuPontの子会社DuPont Electronics and ImagingのSiCウェハ製造事業を4億5000万ドルで買収し、非Si系の生産能力を増強してきている。今回のIQEとの提携により、無線通信用半導体やパワー半導体として脚光を浴びるGaN分野への参入が可能となり、Si以外での存在感を高めることが期待されるという。