2022年10月12日16時15分 / 提供:マイナビニュース
識学は10月12日、「社員満足度調査に対するエンゲージメント調査」の結果を発表した。これによると、回答者の77.6%が「本音以外を書いたことがある」と回答しており、7割以上の方が「満足度調査で会社が改善されるとは思っていない」という。
同調査は同社が8月15日に、全国の企業に勤める20~59歳の男女で、直近3年以内に社員満足度調査を受けたことがあり、不満を感じたことがある人を対象に、インターネットにより実施したもの。
事前調査で社員満足度調査に不満を感じたことがあるか聞くと、「ある」が55.0%、「少しある」が45.0%だった。
社員満足度調査で不満な点を尋ねたところ、「調査結果が仕事内容や職場環境の改善に反映されない」が50.3%と最も多く、以下「本音が書き辛い」(36.3%)、「質問数が多すぎる」(31.0%)が続く。
社員満足度と聞いてイメージするものを聞くと、「無意味」が40.3%で最も多く、「面倒」(36.7%)、「回答しにくい」(37.3%)、「時間が掛かる」(36.0%)といったネガティブなイメージも多い。
満足度調査の回答時間に関する質問では、「15分未満」と「15分~30分未満」を合わせた約87%が、比較的短い時間で回答を済ませている。
直近3年間で社員満足度調査を受けた回数を聞くと、「1回から3回未満」(61.0%)が最多だが、「5回以上」も7.3%あった。
社員満足度調査の回答に本音以外を書いた経験の有無を尋ねたところ、計77.6%が「本音以外を書いたことがある」または「少しある」と回答している。
本音以外を書いた理由では「人に見られていそう」が45.9%と最多であり、以下「面倒くさい」(37.3%)、「質問量が多い」(28.3%)が続く。
勤務先で満足度調査の結果がどの程度反映されていると感じているかを聞くと、「反映されていない」が73.0%に上った。
満足度調査の実施に意義があると思うか尋ねたところ、「どちらともいえない」が49.3%と最多であり、「意義があると思う」は19.3%に過ぎない。
社員満足度調査で会社が改善されると思うかとの質問には、「そうは思わない」と「全く思わない」が計76.7%を占める。
社員満足度調査が改善されると思わない理由では、「会社の風土は簡単には変わらない」が46.1%と最多であり、以下「結果を受けても改善しようとする責任者がいない」(37.0%)、「人間関係などデリケートな問題までは解決できない」(30.0%)、「実施側の社員に権限がない」(24.8%)が続く。
同社は、満足度調査が形骸化していると分析した上で、社員満足度を経営における指標として扱うことは意味が薄く、むしろ、会社を成長させる上での弊害となる可能性があると指摘している。