2025年12月02日07時40分 / 提供:PR TIMES![]()
~母校の校舎名を冠したユニット「20号」として、白浜の巨大壁面に初の共同制作~
大阪芸術大学(学校法人塚本学院/所在地:大阪府南河内郡/学長:塚本 邦彦)美術学科卒業生である、アーティスト・松本セイジ氏と中山誠弥氏が、2025年10月27日(月)~11月2日(日)に和歌山県白浜町で開催された「JAPAN WALLS 2025 in SHIRAHAMA」において、ユニット「20号」として初の共同制作を行いました。
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■ストリートアートプロジェクト「JAPAN WALLS」
世界的アートプロジェクト「World Wide Walls」は、ハワイのオアフ島カカアコ地区で誕生し、今やアメリカ本土にとどまらず、日本や台湾など世界中の12都市で開催されるプロジェクトとなりました。本プロジェクトは「World Wide Walls」を母体とする日本版「JAPAN WALLS」によるものであり、今年で創立10周年を迎えました。さらに2025年は白浜とワイキキの姉妹浜提携25周年、そして白浜開催5周年が重なる特別な年です。
グローバルに活躍するNY拠点のアーティスト Dragon76氏、ハワイ出身のJack Soren氏をはじめ、合計11組のアーティストが白浜に集結し、海辺の町を舞台に各地の壁面で多様なスタイルのアートが織り成されました。
■ユニット「20号」誕生の背景
「JAPAN WALLS 2025 in SHIRAHAMA」に向け結成された松本セイジ氏と中山誠弥氏のユニット「20号」。2人はともに本学の美術学科の卒業生ですが、在学中は学年が異なり接点がありませんでした。ニューヨークで中山氏が開いていたオープンアトリエに松本氏がふらりと訪れたことがきっかけで親しくなり、のちに同時期にNYを拠点としていた他のメンバーとともにアーティストコレクティブ「コペルズ」を結成。今回のユニット名「20号」は、2人が1年生の時に学んだ美術学科の校舎「20号館」に由来しています。
本プロジェクトで2人が挑んだのは、白浜町・柳橋通り近くの集合住宅の大きな壁面。松本氏が2023年に描いたキャラクター「ねずみのANDY」と、中山氏が2024年に制作した「PonZ」が同じ世界で遊ぶように描かれています。白浜らしい海風を感じるビジュアルとして、日焼けした「ねずみのANDY」はオレンジのアロハシャツを、「PonZ」はNYメッツを思わせるカラーリングのキャップを身につけ、2人の個性が自然に溶け合う構成となりました。
制作中には、近隣の住民が足を止めて2人の作業を見上げる姿もしばしば見られました。松本氏は、「普段ギャラリーに足を運ばない方にも作品が届くことが、壁画制作ならではの魅力」と語り、中山氏も地域の方からかけられた感謝の言葉を受け、「アートが人を笑顔にする瞬間が嬉しい」と振り返りました。
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中山氏:「PonZ」は笑っているようにも、頑張っているようにも、見る人によって色々な表情がイメージできるように描いています」
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作業を中断して、引いた位置から全体の配色やフォルムのバランスを確認する2人
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クリームイエローの壁を活かし、ビビッドイエローで空間を仕切った調和する作品
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作品壁画の右下に記された「20号」のサイン
■アーティスト同士が協力し合う“フェスだからこそ”の特別な時間
普段は各自のアトリエで制作することが多い2人ですが、今回は初めての共同制作。1日の制作が終わると、他のアーティストと談笑したり、工程を語り合ったりとリラックスした時間を過ごすことができました。そうして時間に余裕が生まれると、お互いのパートを自然に手伝い合う場面も見られ、長年の交流で築かれた信頼関係が、見事なチームワークへと結実しました。
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「ねずみのANDY」と「PonZ」が一緒に遊んでいるように、「20号」の2人で作り上げたイメージがペイントされていく
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建物は3階建てで足場の高さは10m以上。恐る恐る作業をする高所恐怖症の2人の様子
■大阪美術専門学校の卒業生と大阪芸術大学卒業生のERI2WIN氏も「JAPAN WALLS」に参加
「20号」の壁画の隣には、NYを拠点に活躍する大阪美術専門学校卒業生 Dragon76 氏の作品が展示されました。「ロボットと人間」「未来とアナログ」など異質な要素が混じり合う世界観は、まさにNYという多文化都市ならではの視点から生まれています。
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エッジの効いたタッチが持ち味のDragon76氏 近未来的な世界観をリアリティのあるスプレーアートで表現
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20号壁画の隣に並ぶDragon76の作品 スプレーが象徴するアナログと、未来的なイメージが交錯する作品
また、Dragon76 氏とほど近い場所で制作した同じく大阪美術専門学校卒業生のCAB氏は、海辺の風景に映えるビビッドな色彩と、ユニークな表情のキャラクターを描写。地域の住民とのふれあいからキャラクターの表情を発想するなど、制作プロセスにも温かみが感じられました。
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ビビッドな配色と力強い線が持ち味のCAB氏 シニカルなキャラクターの表情が、見る者に『何を考えているのだろう』と想像を広げる
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ここに居を構えるやさしいおばあさんとの出会いをきっかけに表現された、CAB氏の作品
また、2022年からJAPAN WALLSに関わってきたERI2WIN氏も本学出身であり、今回も凸凹のある波板のマチエールを生かして異世界へと通じるポータルを描きました。
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本学出身のERI2WIN氏
■アーティストたちの率直な想いが伝わるトークライブ
2025年10月31日(金)には、白浜開催5周年を記念し、現地で活躍するアーティストや過去参加アーティストが集まったトークライブを開催。海外制作でのハプニングや、壁画を通じてできたコミュニティなど、普段聞けないリアルな声が語られました。「言葉の壁があっても、絵を描くという好きなことが同じなら通じ合うことができる」という共通した想いが語られ、壁画フェスが競争ではなく協力で成り立つ文化であることが伝わる場となりました。
登壇者は、本学出身でペインターデュオWHOLE9のhitch氏、yoshi47氏、オノ・ルイーゼ氏、Dragon76氏、CAB氏、松本セイジ氏、そして中山誠弥氏(下記写真左から)の7名で行われました。
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■松本セイジ氏 プロフィール
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大阪芸術大学美術学科卒業。
東京、ニューヨークでの活動を経て、現在は長野県の山麓にアトリエを構えて活動しています。 アート、イラスト、グラフィックデザインの垣根を越えて様々なフィールドで自身の世界観を表現しています。
これまでに東京、ニューヨーク、ロサンゼルス、ミラノなどの都市で個展やアートイベントに参加。
松本セイジ氏 オフィシャルサイト:http://seijimatsumoto.com/
松本セイジ氏 Instagram :https://www.instagram.com/seijimatsumoto_arts/
■中山誠弥氏 プロフィール
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大阪芸術大学美術学科卒業。
2012年に渡米。 2019年にクラフトビールのパイオニア「Brooklyn Brewery」のミューラルを手掛けたことで注目を浴びました。ブルックリンを拠点にコンテンポラリーアーティストとして活動。 国内外のギャラリーや美術館、アートフェアで作品を発表するほか、企業のオフィスのミューラル、イベントでのライブペインティングなど幅広いジャンルで活躍。
中山誠弥氏 オフィシャルサイト:https://www.masayanakayama.com/
中山誠弥氏 Instagram :https://www.instagram.com/msynkyma/
■開催概要
大会名 :「JAPAN WALLS 2025 in SHIRAHAMA」
開催日 :2025年10月27日(月)~11月2日(日)
会場 :和歌山県白浜町
共催 :白良浜・ワイキキビーチ友好姉妹浜提携25周年記念事業実行委員会
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