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ソフトバンクG、数カ月で生成AI関連の特許を1万件出願‐孫氏「私個人で1000件」

2023年10月05日07時00分 / 提供:マイナビニュース

ソフトバンクグループ(ソフトバンクG)の孫正義会長兼社長は10月4日、グループの年次イベント「SoftBank World 2023」の講演に登壇し、企業の7割超が生成AI(人工知能)の活用を禁止(もしくは禁止を検討)している日本の現状に対して、「どうなっているんだ日本は。使っていないだけならまだしも、禁止しているという状況は甚だ問題である」と苦言を呈した。

また、同社グループ全体で生成AI関連の特許をここ数カ月で1万件以上出願していることも明らかにした。

MM総研の調査結果によると、米OpenAIが提供する生成AI「ChatGPT」の利用率は米国では51%と半数以上の企業が利用している一方で、日本企業はわずか7%。

実際に、孫氏が講演中に「ほぼ毎日のようにChatGPTを利用している人はどのくらいだろうか」と聴衆に問いかけたところ、手を挙げた人は1割もいなかった。その事実に対し「手を挙げなかった人は人生を悔い改めたほうがいい。『自分は一体どういう考えで今まで生きてきたんだ』と」と孫氏は諭した。

孫氏は続けて、「新しい文明の進化に対して、斜め上から貶す知識人のふりをした人がいる。新しい知識を本能的に受け入れることができず、いろんな屁理屈をつけて革新的な技術を遠ざける。こういう人こそがハルシネーション(人工知能の幻覚)だと私は思う」と苦い表情を見せた。

AIの恩恵を積極的に受けるべきだと主張する孫氏は、ChatGPTを毎日のように使っているという。「生成AIを検索のように使うのは間違い。私はディベート相手として活用しており、知恵の相談相手になってもらっている。うちの役員とディベートするよりも……。あんまりいうと彼らに怒られるが、少なくともChatGPTのほうが安く使える」(孫氏)

また、個人としてだけでなく「ソフトバンクを世界で最もAIを活用するグループにしていきたい」と、グループ全体でAIを活用していく考えも示した。「日本一の顧客基盤を活用し、AI中心のサービスに進化させていく」(孫氏)

サービスへの展開だけでなく、グループ各社でAIを徹底的に活用している。例えば、「顔認証のセキュリティ」や「問い合わせ窓口の自動化」、「書類のデータ化」など、さまざまな業務にAIを組み込ませている。当然これらの取り組みは業務効率化に直結している。例えば、アプリレビューの分析時間は、生成AIを活用することで、従来の300分から20分までと90%削減できたという。「さまざまな事例が出始めている」(孫氏)

さらに数カ月前から、グループ企業内で優勝賞金1000万円の「生成AIコンテスト」を
開催しており、提案件数は累計で約10万件を超えたという。「その中で優れたものは特許に出願しており、出願件数は1万件を突破した」と説明し、「私個人も昨年の10月から発明に凝っていて、今月中に特許の出願件数は1000件を超える見込みだ」と胸を張った。

孫氏は最後に「AIをうまく活用できる人できない人の最大の違いは『強い願望』を持っているかどうかだ。日本よ、目覚めよ。なぜAIの活用を禁止するんだ。若者よ、目覚めよ。シャッター通りの商店街ではなく、テクノロジー国家として日本を成長させていこう」と強い言葉で訴えた。

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