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テレビ解説者・木村隆志の週刊テレ贔屓 第163回 『中居正広のダンスな会』第2弾では中居正広の踊りが見られるか

2021年03月10日11時00分 / 提供:マイナビニュース

テレビ解説者の木村隆志が、先週注目した“贔屓”のテレビ番組を紹介する「週刊テレ贔屓(びいき)」。第163回は、6日に放送されたテレビ朝日系バラエティ特番『中居正広のダンスな会』をピックアップする。

SMAP解散から4年あまり。「中居正広がMCとしてひさびさにダンスと向き合う特番」と聞いて興味を引きつけられる。日本の超一流たちが「すごいと思うダンスを紹介していく」というが、三浦大知、DA PUMPのISSAとKENZO、熊川哲也、マイケル・ジャクソンなどの幅広い顔ぶれが予告されていた。

○■1人目は10㎝ヒール男のダンス

オープニングは、「ダンス。今やそれは学校の教科にも、オリンピック種目にも入る時代。なのに、みなさん出遅れていませんか? 今夜はそんなみなさんのために、ヒップホップからバレエ、ジャニーズ、韓流、マイケル・ジャクソンに至るまでプロが選んだ絶対に知っておいたほうがいいとにかくスゴいダンスベスト40を大発表。ダンスは敷居が高い。よくわからないと思っている人こそ見てほしい。次代を彩ったダンスから最先端のダンスまで全部わかりやすく解説します」というナレーションでたたみかけた。

「みなさん出遅れていませんか?」「よくわからない人こそ見てほしい」というフレーズに、「そういう人も見てくれないと数字が取れない」という不安がにじむ。逆に「ダンス番組がほとんどないから、ダンスが好きな人ならこれくらい敷居を下げても見てもらえるのでは」という勝算があるのかもしれない。

ナレーションが終わると、画面に「誰が見てもスゴイ!」「日本を変えた」「最先端でスゴイ!」「ジャニーズ」「スペシャルゲスト」「世界を変えた」「マイケル・ジャクソン」「これもダンス?」という8つのトピックスが表示された。ただ、それぞれのフレーズは抽象的で、「早く見たい!」「これは何なんだろう?」と引きつけられるような凝ったものはゼロ。どちらかと言うと、「40」ものダンスを詰め込むために、間延びさせないための単なる分類が必要だったのではないか。

1つ目の「誰が見てもスゴイ!」というトピックスで最初に紹介されたのは、フランスのヤニス・マーシャル。男性であるにもかかわらず、高さ10㎝のハイヒールで華麗に踊り、動画再生数は3億回以上という。また、画面左下には、「キレ-Good 独自性-Perfect テクニック-Great」というスキルの目安となる表示があり、宮本亞門による「こんなにセクシーなダンスは最近見たことがない」などの推薦コメントが紹介された。1つ目からかなりマニアックなジャンルと人選だけに、「男性がハイヒールで踊る」という映像のインパクトを優先させたのかもしれない。

その後、熊川哲也、ニコラスブラザーズを紹介して2つ目のトピックス「日本を変えた」へ。まず「日本人ブレイクダンスの先駆け」と言われる風見しんごがピックアップされ、1985年の映像が流れた。一世を風靡(ふうび)した「涙のtake a chance」に中高年層は食いついたはずだ。さらにBE BOP CREW、SAM(TRF)、少年隊と中高年向けのチョイスが続いて、若年層が離れてしまわないか心配になってしまった。
○■ジャニーズからMJのキャッチーな流れ

少年隊からの流れで次のトピックス「ジャニーズ」へ。King & Prince、Snow Man、滝沢歌舞伎の腹筋太鼓とメカ太鼓、アンダルシアに憧れてのダンスを一気に見せてムードを一変。ジャニーズのファンたちを喜ばせたあと、次もキャッチーなトピックスの「マイケル・ジャクソン」が選ばれ、“和製・マイケル・ジャクソン”として三浦大知のダンスも紹介された。ここはゴールデン帯における視聴率を担保する流れだったのではないか。

次に「これもダンス?」というトピックスで、歌舞伎役者の五代目・坂東玉三郎、体操選手のニア・デニス、顔と手だけで踊れる天才少女ダンサーのマディ・ジーグラー、ゆりやんレトリィバァ、フランキー堺を紹介。さらに「スペシャルゲスト」というトピックスで熊川哲也が選んだフレッド・アステア、映画『ホワイトナイツ』。「世界を変えた」というトピックスで、バスビー・バークレー、ボブ・フォッシー、シルヴィ・ギエムがピックアップされた。

最後のトピックスは「最先端でスゴイ!」で、東京ゲゲゲイ・MIKEY、山本英美、リア・キム、Keone & Mari、バーバリーwebムービー、YUMEKI、s**t kingz、Macotoの映像を一気に紹介。エンディングでは今年開幕したばかりのプロダンスリーグ「Dリーグ」を紹介しつつ、けっきょく中居が踊らなかったことに言及。古市憲寿がけしかけるも、「古市の振りには絶対応えない」と笑わせてオチをつけた。

終わってみれば、ダンスのほとんどがVTRでスタジオ実演はSnow Man・ラウールのジャケットプレイと栗山廉のバレエのみ。スタジオにはDA PUMPのISSAとKENZOもいただけに物足りなさが残った。SAMらレジェンドダンサー、三浦大知ら現役の一線級、アイドルの枠を超えるSnow Manのパフォーマンスを見たかった人は多いのではないか。
○■ランキング番組の得意なテレビ朝日

また、今回のダンスはプロが選んだことで、よほどのダンスフリークでなければ知らないレジェンド系のダンサーが大半を占めていた。つまり、それだけガチンコのアンケート結果をそのまま放送したのだが、だからこそ多くの人々が踊っているヒップホップ、ブレイキン、ロック、ハウス、アニメーションなどがほとんど登場せず、がっかりした人の気持ちは察するに余りある。貴重な映像が多かったことは間違いないが、その多くが「それ誰?」と思わせるセレクトであり、いわゆる「コレジャナイ感」を抱いた人は少なくないはずだ。

そのため冒頭ナレーションに掲げた「学校の教科」「オリンピック種目」とも、かけ離れていたし、日ごろSNSでダンスを楽しんでいる若年層の心をとらえたようには見えなかった。ダンスの裾野を広げ、シーンを盛り上げる番組だったとは言いづらいが、一方で『〇〇総選挙』などのランキング企画が得意なテレビ朝日らしく、丁寧なインタビュー取材を重ねる構成は好感度が高い。今回はマニアックなセレクトになった分、第2弾への余力を残したとも言えるし、ダンス好きの中居がMCだけに進化を遂げそうなムードもある。

その中居は「すごい体幹だな。素晴らしい」「TRFのダンスってマネできないよね」「ジャニーズの中では国分太一、堂本剛、坂本(昌行)くんがうまい」「僕は踊っていましたけど、歌っていませんでした……」などとふだんより積極的にコメントを発していたように見えた。

さらに、「ホント感動しちゃったよ」「楽しくてしょうがない」とうれしそうな笑顔を何度も見せていたが、視聴者の中にはダンスよりも楽しげな中居の姿を目的に見ていた人もいるだろう。中居はSMAPメンバーの中でも随一のダンス好きで知られていたが、現役で踊っている人へのリスペクトがあるからこの日は踊らなかったのではないか。第2弾の放送前には、「中居がついに踊った」というPR記事が飛び交っていることを期待したい。
○■次の“贔屓”は…豪華女優4人の特別編を放送! 『アナザースカイII』

今週後半放送の番組からピックアップする“贔屓”は、12日に放送される日本テレビ系バラエティ番組『アナザースカイII』(23:30~24:00)。

2008年秋の『アナザースカイ』スタートから12年半、19年春に『アナザースカイII』にリニューアルしてから2年になる紀行系トーク番組。次回の放送は、「豪華女優SP特別編」で、かつてMCも務めた瀧本美織をスタジオゲストに迎えるほか、高畑充希、浜辺美波、篠原涼子の旅を振り返るという。

視聴者を美しい映像で癒やし、局とタレントのイメージアップ番組として機能してきたが、コロナ禍の影響で国内ロケか過去の総集編が続いている。なぜこのタイミングで女優4人の特別編を放送するのだろうか。

木村隆志 きむらたかし コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月30本のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』など。 この著者の記事一覧はこちら

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