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『青天を衝け』応援したくなる“栄一”吉沢亮のピュアさ 草なぎ剛も無敵の透明感

2021年03月06日18時00分 / 提供:マイナビニュース

●生き生きとした若者たち…吉沢亮らの演技が清々しい
俳優の吉沢亮が主演を務める大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)の第3回「栄一、仕事はじめ」(脚本:大森美香 演出:黒崎博)は、まだ10代ながら、父・市郎右衛門(小林薫)から仕事の片腕として当てにしてほしいと願う渋沢栄一(吉沢亮)の活躍と、父・斉昭(竹中直人)の野心の当てにされていることに辟易する慶喜(草なぎ剛)を対比して描いた。

栄一と慶喜はこの時代における商人と武士の代表のようなもの。冒頭、栄一は父と江戸に来て、「この町は、商いでできている」と目を見張る。「お武家さまがまるで脇役だ」となかなか鋭い意見を述べて、それを聞いた武家の平岡平四郎(堤真一)は機嫌を悪くするが、実際、武家の立場は徐々に商人の台頭に押されてきているのだろう。

平四郎を演じている堤真一はいかにも堅物な武士という印象ではなく、飄々とした江戸っ子の町人風な空気を放ち、武士と町人の間のような存在に見える。だからこそ、そののち、慶喜の側近となり、栄一と慶喜の仲を繋ぐ(第1回冒頭)ことにも強い説得力がある。

栄一が江戸から血洗島に戻ってから、ペリー(モーリー・ロバートソン)が「アメリカの力を見せつけてやる」と黒船に乗って浦賀にやって来る。千代(橋本愛)の兄で、栄一の従兄弟・尾高惇忠(田辺誠一)が外国の脅威を感じている。千代も兄に負けずに勉強しようとしている。

幕末ドラマの面白さは、男性のみならず女性も外国の影響を受けながらもっともっと勉強しようとする若者たち(主に庶民)の姿で、彼らが学べば学ぶほど新しい世界が広がり、それがドラマを活気づかせる。

『青天を衝け』はまさにそうで、若い俳優たちが空に向かって顔をあげ、瞳をキラキラさせている表情が清々しく気持ちいい。彼らの時代を変えようという気迫が伝わってくる。

●家族で話し合うきっかけにもなる“考えさせる”ドラマに

ドラマの放送がはじまる1カ月ほど前の1月5日に放送された『ニュースウオッチ9』で吉沢亮と高良健吾がジャケット着て、有馬嘉男キャスター、和久田麻由子アナのインタビューを受けていた。そこで、2人は新しい日本を作ろうとした者たちをどう感じながら演じているか、「立場なんか関係なく思ったことを言っていいはずだし」などと真摯に語っていた。

有馬氏が、いまは、明日がよくなることをなかなか感じにくいが、当時は、逆境のなかで希望を見出していると向けると、吉沢は「生きるという生命力を感じてほしい」と答えた。番宣で、番組の魅力や撮影裏話などをすることは珍しいことではないが、ドラマを超えて、どう生きるか、若者がこんなふうに真面目に生きることについて語っている姿に目を奪われた。こんな彼らを見て、若者が社会について考えていくようになるといいなあと思う。

有馬氏のコトバではないが、希望をなかなか考えにくい状況で、深く考えることに疲れ、考えずにすむドラマが好まれる傾向があるが、『青天を衝け』は考えさせるドラマになっているような気がする。

父の教えや母のコトバを、栄一が大事にする物語は、家族で見て、話し合うこともできるドラマだと思う。第3回では、栄一が父の代わりに買い付けに出かけたとき、母の「みんなが嬉しいことがいいこと」というコトバを守って、未来のことを視野に入れ、来年、いいものができたらまた売ってほしいと約束し、いまは少しだけ高く買い付けるという知恵を働かせた。損して得取れ的な栄一の働きを父も認める。

「125文」で売ったと聞いて、じろりと父に見られ怯むが、間をおいて「よくやった」と言われ、「え」と目を丸くする栄一の表情の無垢さ。商いの楽しさを実感するときの、くりっと光る瞳を覆う長いまつ毛は希望そのもの。それは栄一が江戸で見た、川で藍を染め、布が無数に風になびく紺屋町の美しさと当価値の美しさだ。

●栄一の希望と慶喜の孤独…吉沢亮と草なぎ剛が見事に表現

『青天を衝け』が大河ドラマというより朝ドラのようだという声もあるが、合戦がなくホームドラマ的だから、ということではなく、主人公がピュアで未だこれからの可能性をもった人物だからであろう。栄一を視聴者が育てるような気持ちで見ることが、朝ドラを見ているように感じるのだと思う。大河でも朝ドラでも変わりなく、主人公に、応援したくなるフレッシュさが大事なのではないか。そういう意味で、吉沢亮はとてもふさわしい。

また、吉沢演じる栄一と対比になる慶喜役の草なぎ剛にも、同様の無垢さがある。彼は吉沢と比べたらベテランのキャリアではあるが、なぜか不思議と擦れた感じがなく、いつまでもピュア。野心家の父とは真逆の欲のなさは、諦念とも受け取ることができるが、淡々と徳川の宿命を受け止める能面のような表情は、いろいろなことを想像させる。草なぎは薄幸を演じさせたら天下一品である。

これからの希望に満ちた栄一と、100年もの歴史を背負い、時代の終わりを担う慶喜の孤独。吉沢亮と草なぎ剛の透明感は無敵だ。

第3回では、第1回で栄一に「この国を変える」必要性を説いた高島秋帆(玉木宏)が釈放された後、再び栄一と会う。秋帆もまた国を変えるという希望に満ちた澄んだ顔をしている。『青天を衝け』の登場人物たちは良きことをしよう思う心の美しさが顔に出てる人たちばかりだ。

さて、冒頭の出番を栄一に譲った徳川家康(北大路欣也)。今回は出ないのかと思ったら、ちゃんと出て、好きな外国人のことを解説した。背後では、黒い服を来た黒子(ダンサー)がパフォーマンスをして、ちょっとしたコンテンポラリーダンスのようで洒落ている。黒船の影響で、家康コーナーも欧米化という進化が起こっているようで面白い。

(C)NHK

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