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カレー沢薫の時流漂流 第132回 噂の音声SNS「Clubhouse」、このビッグウェーブらしきものを傍から観察してみた

2021年02月15日12時00分 / 提供:マイナビニュース

最近「新しいSNS」が世の中を賑わせている。

そう言いたいところだが、私のツイッターのTLでは誰も触れておらず「ここではないどこか」で盛り上がっているのだが、テレビのニュースでも取り上げられているのを見たので、注目されているのは確かのようだ。

そのSNSの名は「Clubhouse」である。

私としては、「ほう、サンドイッチの話デブか?」という感想を抱いた者のみ、この場に残ってほしい。だが、それだと瞬時に「サンドイッチより菓子パンの方がよくね」という話になり、以降は甘いパンオンリーになってしまう。

実はマイナビだけではなく他媒体からも、「Clubhouseについてツッこんでほしい」との幻聴を2回ぐらい聞いている。

私にケチをつけてほしいということは、Clubhouseはオシャレで意識が高い、略して「しゃらくせえ」もしくは「コミュ強ツール」である可能性が高い。

その時点で「ここは俺の場所じゃない」と判断し、今までClubhouseの概要すら調べてなかったのだが、さすがに仕組みも知らずに記事を書くことはできない。

そう言いたいが、「良く知りもしないのに悪口を言える」というのがツイッター民の十八番である。しかし、そういうのに嫌気がさして他のSNSにユーザーが流れているとも言えるので、一応Clubhouseについて調べてみた。
○Clubhouseの仕組みと向き不向き

まずClubhouseは「音声版ツイッター」と呼ばれていることが判明した。つまり「音声版ドブ川」いうことになるので「しゃらくせえ」というイメージは間違っていたのかもしれない。

「Clubhouse」では、ツイッターと同じように、興味があるアカウントをフォローする。そしてアカウントのヌシが「ボイスチャット」を始めると、それを聞くことができるという仕組みだ。つまり、「Clubhouse」は「しゃべる」ことが前提である。

この時点で私同様に「参加する前に撤退」を決めた人も多いかと思うが、しゃべる側ではなく、興味がある人間のトークを聞くリスナー専門としてなら使えそうな気もする。しかし、それではチャンネル登録したYouTuberの配信を聞くのとたいして変わらないのではないだろうか。

「Clubhouse」の画期的、そして俺たちにとって絶望的なのは、リスナーとして参加していても、突然話し手から「この件について、そこのunkopakupakuさんどう思われます?」と話を振られ、話し手として壇上に上げられてしまう可能性がある点である。

これはコミュ症にとって「通り魔に会う可能性ある」と言われているようなものだが、いきなり指されても苦ではないコミュ強にとっては、推しなどと直接話すチャンスがあるということになる。

現在コロナ禍により、人々は「会話」に飢えているため、会話することに特化した「Clubhouse」は時代に合っているとの意見も多い。ただし、会話に飢えるどころか、会話すればするほど痩せていくタイプや、推しは話すものではなく部屋の壁のシミとして見守るものだと思っているタイプにはあまり向いていない。

推しに突然話しかけられた壁のシミの気持ちを考えてみてほしい。ここで壁のシミの気持ちになれないという人間はそこそこ「Clubhouse向き」と言えるかもしれない。

ここまで、「Clubhouse」で著名人の話を聞いたり会話に参加したりすることについて話したが、当然ながらそういう用途だけではなく、友人間のボイスチャットグループとしても使える。
○入りたいだけじゃ入れないSNSの「問題」と「既視感」

コロナの影響もあり、「Clubhouse」はこれから壁のシミ以外の間で伸びる、と言われているが、すでに問題点がいくつか指摘されている。

まず「Clubhouse」は会話のログが残らないので、大悪口大会やヘイトスピーチの場に使われる恐れがあるという点だ。

ただ、ログが残らないと言っても、Clubhouseの音声をスピーカー再生して、「テレビの音声をラジカセで録音する」昭和キッズムーブを駆使すれば残せないことはない。ツイッターだって鍵アカのつぶやきがスクショされ、平気で公開されているのだから推して知るべしだ。

ログが残らないからといって何でも言ってしまう、というのは詰めがスイートすぎるが、「Clubhouse」が仲間はずれやいじめの温床になる可能性は確かにある。

また、テレビでも指摘されていたが、「Clubhouse」が「詐欺」に利用される可能性もある。

「人生をホンのちょっとだけ良くする魔法」みたいなトークテーマに魅かれてチャットに入ったら、いつの間にかグルのスピーカーたちにドトールの角席で詰められているような状態にされ、気づいたらマルチ商法に引っかかっていた…ということもあるかもしれないのだ。文字では騙されなくても「会話」となれば、だまされてしまう人も多いだろう。

そのほか、「Clubhouse」は「本名・顔出し」を原則としている。この時点で「ネットに真名と素顔を晒すと村に七つの禍(わざわい)が降りかかり、娘が悪魔の子を産む」と言われて育った古のインターネットキッズは、念仏を唱えながら撤退してしまうと思う。

Clubhouseは今のところ招待制であり、招待できるのは原則1人につき2人までで、招待する者が招待する方の電話番号を知っていなければ招待できない。つまり、「やるかやらないか」ではなく、私にとってClubhouseは「招待してくれる人間がいない」時点で終了だったのかもしれない。

そうは言っても、今、周りが次々にClubhouseを始めてしまい、焦っている人もいるのではないだろうか。そこにつけ込んで「招待するので電話番号教えてください」と声をかけてくる、個人情報目的の輩もいるかもしれないので、その点は気をつけてほしい。

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