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卵巣がんの高い転移能を抑制するカギを摂南大などが発見

2021年02月08日14時30分 / 提供:マイナビニュース

摂南大学東北大学金沢医科大学の3者は2月2日、卵巣がんにおける転移の新たなメカニズムとして、脂質の一種である「セラミド」を生成する「セラミド合成酵素2(CerS2)」が、がん細胞の運動能および転移能を抑制することを新たに見い出したと共同で発表した。

同成果は、摂南大 薬学部の北谷和之講師、東北大大学院 医学系研究科の八重樫伸生教授、金沢医科大 総合医学研究所 生命科学研究領域の谷口真講師らを含む国際共同研究チームによるもの。詳細は、米国科学誌「The FASEB Journal 2020」に掲載された。

卵巣がんは婦人科悪性腫瘍の中で、最も予後不良ながんといわれており、その原因とされるのががんの転移だ。このがん転移のメカニズムを解明することは、卵巣がんだけでなく、さまざまながんに対する新たな治療薬の開発に貢献できる可能性がある。

共同研究チームは今回、生体構成分子であるスフィンゴ皮質セラミドの合成を担う「セラミド合成酵素2(CerS2)」の発現量が転移性がん細胞において低下していること、またCerS2の発現を抑制することで卵巣がん細胞の運動能と転移能が促進することを発見。つまり、CesS2が抗転移性作用を示すことを明らかにしたのである。

セラミドを生成する酵素は、これまでに6種類のアイソフォーム(CerS1~6)が同定されている。そのうちのCerS2によって産生された極長鎖「C24」または「C24:1-セラミド」の分子種の合成に関している。そしてC24:1-セラミドが、卵巣がん細胞の運動性を抑える分子種であることも新たに確認された。

C24:1-セラミドは、細胞内小器官の「小胞体」でCerS2の触媒作用により生成されたあと、細胞形質膜に移行する。C24:1-セラミドは、セラミド分解酵素「セラミダーゼ」によって代謝分解されるが、セラミダーゼの活性を抑えると、C24:1-セラミドの量が上昇するとともに、葉状仮足の形成(細胞運動性の指標)が抑えられることがわかったのである。

現在の医学を持ってしても、がんの再発・転移を予測したり抑制したりすることは極めて困難だ。しかし、今回明らかにされたCerS2による転移調節機構の解明によって、今後の卵巣がんの新たなバイオマーカーや治療薬の開発につながることが期待されるとしている。

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