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Twitterで制作過程を公開 日テレ新米Dが意識する「視聴者と番組を一緒に作ること」

2021年02月08日06時00分 / 提供:マイナビニュース

●最新テクノロジーでアスリートと対決
日本テレビで4月3日(14:00~14:30 ※関東ローカル)に放送される単発番組『究極のスポーツ大戦! ブーストイ★スタジアム』が、SNSや業界関係者の間でジワジワと話題になっている。最新テクノロジーを駆使したスポーツ用具を使用した芸能人がアスリートと対決するというスポーツバラエティだが、この番組コンセプトとともに注目なのが、放送までの制作過程をTwitterで紹介していくという手法だ。

企画したのは、日本テレビ入社3年目でスポーツ局に所属する生山太智(おいやま・たいち)ディレクター。普段はスポーツニュースや中継を担当しているが、なぜこの番組を企画したのか。そして制作過程を公開する狙いとは。話を聞くと、そこにはスポーツやテレビへの熱い思いがあった――。

○■秘められた身体能力と技術者のすごさを見せる

大学時代、野球で日本一にも輝いた生山Dが「バットやボールなど、道具がどんどん進化していく中で、何かそこを面白がれないかという角度で考えていった企画です」という今回の番組。最初に発案したのは、木製バットを使うプロ野球選手に対し、最新テクノロジーで進化させたバットとボールを使って名門・済美高校出身のティモンディ・高岸宏行が挑戦し、制限時間内にどちらが多くのホームランを打てるかというホームラン対決だ。

「ブーストイ」は、スポーツ用具を昇華(=ブースト)させ、競技の基準を満たさないおもちゃ(=トイ)の域にまで達するという意味で名付けた造語。最新テクノロジーのレベルは「人の身体能力を高める」程度にとどめることで、「機械vsアスリート」にならないのがポイントとなっている。

「あくまでも人間のサポートとして、秘められた身体能力を引き出すことによって人間の底力を見せつつ、用具をブーストしていただく日本の職人や技術者のすごさも表現して、その掛け算でアスリートに挑むという形が、自分が見て一番ウキウキすると思った形です」
○■実現可能か否かのせめぎ合い「楽しいし、難しい」

バットの開発は昨年11月から始まっており、完成に近づいている段階。候補を数種類作ってもらい、最終的に高岸が自分の相性にあったバットを選ぶことになる。

このブーストイ化のアイデアを出し、実現可能か否かのせめぎ合いの作業が「一番楽しかったし、難しかった部分でもあります」とのこと。まずは、ティモンディに“飛ばすためのバットを作るには?”と大喜利的なことをやってもらい、「ジェットがついたバット」「ダイナマイトの力で振るバット」などの突拍子もない発想から現実的なアイデアが出たところで、技術者たちと折衷案を探っていく。

具体的には、「スーパーボールの原液を中に流し込み、反発力を高めたバット」を製作しており、「一見厳しいと思うようなアイデアも受け入れてくださって、楽しみながら作っていただいているので、技術者さんには本当に感謝しています」と、現場の様子を明かす。番組が続けば、これまで思いつかなかった発想から、基準をクリアした新たなスポーツ用具が生まれ、競技が進化するという事例が出てくるかもしれない。

●タレントのキャスティング候補を一般募集

そして、この番組の大きな特色が、Twitter(@NTV_OIYAMAD)の展開だ。放送に向けて決定事項を発表するだけでなく、会議の模様を報告したり、番組ロゴ制作の様子を紹介したり、Twitterのヘッダー画像にするスタッフの似顔絵を募集したりするほか、キャスティングの参考にするため、「スポーツが得意な芸能人、タレント、アイドル、YouTuberなどを教えてください!」という呼びかけも。これに対し、3,300を超える返信が集まっている(2月7日現在)。

ここからリストアップし、実際に会議でキャスティングの検討が行われているそう。通常の会議では出てこない名前が挙がってくるそうで、「演出面の面白さというよりも、『この人は本当に身体能力があります』とか『全然泳げないんです』とか、ネットに載ってない情報をその人のファンの皆さんから教えていただけるんです」と、参考になっている。

こうして、制作過程を見せていく狙いを聞くと、「今のテレビは、作り手が見えないというところが気になっていたんです。例えば、YouTubeは出演している人が編集しているので、『この人が作ってるんだ』と分かって、ちょっと安心して見ていられる部分があるのに対して、テレビはそれがないなというのを結構前から思っていました」と回答。

さらに、「自分の近くの人が企画した番組は絶対チェックしますし、家族が何か携わった作品があれば、絶対見に行くと思うんですね。そういった感覚を多くの人が持ってもらえれば、楽しんでもらえますし、直接の視聴につながるんじゃないかと思ったのがきっかけです。キャスティングの名前を挙げることで少しでも携わった番組が、自分の子供のようにかわいかったり、Twitterで提案したことが番組を見て『私の発言が使われてる!』と喜んでくれたり、そうやって視聴者と番組を一緒に作っていくことが、これからのテレビに大切になってくる形なんじゃないかと思って、Twitterはいち早く始めました」と明かしてくれた。

“作り手が見える”の究極の形は、番組本編にも登場することだろう。ロケでは、ティモンディが試し打ちをする際、キャッチャーができる人材がいないため、生山Dがマスクをかぶるといい、その姿を見ることができるようだ。

○■プレッシャー受け…フォロワー目標達成へ奮闘

ツイートを見ていると、部署を超えて社内から応援をされている様子も見受けられ、「日テレの公式アカウントや人事のアカウント、『有吉の壁』総合演出の橋本(和明)さんにもフォローしてコメントを頂いたり、社内のコンビニで『Twitter見てるよ』と声をかけていただいたり、本当にありがたいですね。制作者を見せることがみんなで作っている感じになれるというのが、イメージしていたよりも反響が大きかったです」と実感。

それは、フォロワーである視聴者の声ももちろん同じで、「キャスティング面だけでなく、いろんなアドバイスを頂けるので、非常に参考にさせていただいています。フォロワーさんのためにも頑張っていい番組にして、裏切らないようにしないと、という意味でも緊張感があります」と心境を語る。

また、昨年12月7日にTwitterを立ち上げるやいなや、「上司に、『年内にフォロワー1000人行け!』と言われてしまい、焦っております」と、いきなりミッションが課される展開も。数値達成に向け、いきなり晩ごはんの写真を投稿したり、既存フォロワーからのアドバイスを受けたりしながら、迫りくるリミットに向けて奮闘する姿は、かつて『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』でポケットビスケッツが挑んだ「100万人署名」企画のような、ファン(フォロワー)との一体感も生んでいる。

フォロワーの目標達成に向けて、上司から随時プレッシャーを受けている様子がツイートされているが、ミッションを与えている上司=荻野陽介プロデューサーは「単発の新しいトライアルの番組でTwitterを立ち上げても、フォロワーは100とか200とかがザラなんです。僕なんか古い人間なので、『番組の本編を作るのに注力して、Twitterはやれる範囲でやったほうがいいんじゃないか』と最初に言ったんですけど、それでも生山が『やりたいです』と言うので、『その熱意があるならちゃんと成功させようね』と伝えたことが誇張されて、ああいうツイートになっているんです!(笑)」と強調した。

2月7日現在で約4,000人いるフォロワーは、放送までに1万人を目指す。今のアイコンは、ダンボールにマジックで「日テレ」と手書きした見るからにチープなデザインとなっているが、『水曜日のダウンタウン』『テレビ千鳥』などを手がける榛葉大介氏が番組ロゴをデザインすることが決まり、こちらに差し替える予定だ。さらに、今後はナレーターの募集をTwitter内で実施することも計画している。

●バラエティからスポーツの面白さを伝えたい

明治大学の野球部で、3年生時に大学日本一に輝いた経歴を持つ生山D。スポーツ中継志望で入社したが、半年の研修期間に様々な部署を回った中で、『有吉ゼミ』の制作現場に携わり、「0から1を作る姿って面白いな」と感じながら、志望通りスポーツ局に配属された。

1年目は『Going! Sports&News』で野球選手の企画を担当し、その後読売巨人軍に半出向の形でジャイアンツのYouTubeチャンネルを担当。シーズンが始まるとプロ野球中継を経験した。

一方で学生時代、野球部の寮で夜にバラエティ番組を見るのが数少ない娯楽だったそうで、そんな思いやバラエティ制作の研修で抱いた気持ちもあって、社内の企画募集があると、毎回5本程度も企画書を提出していたという。荻野Pいわく「スポーツ局では、一番企画を出しています」。

そこで企画が通らなくても、ジャッジする編成の担当者に「この企画はどうしたほうが良かったですか?」と積極的にフィードバックを求め、アドバイスをもらうということを繰り返した結果、初めて企画が通ったのが今回の番組だ。

「スポーツニュースや中継でスポーツの面白さを伝えたいというのはもちろんあるのですが、多くの人にスポーツに興味を持ってもらいたいという思いが根幹にあって、そのためにどういうアプローチが必要なのか、若者にはどうすれば刺さるのかと考えて、今回のようなバラエティでも裾野を広げていきたいというのが、一番思っているところです」と番組に込めた思いを語り、「将来的には、年末にGP帯の特番でやれるような大きなパッケージになればうれしいなと思っています」と構想をめぐらせる。

○■番組P「想像つかないことを相談してくる」

そんな生山Dの印象について、荻野Pは「制作過程を視聴者に見てほしいという発想から、『ロゴのラフ案も公開したい』とか、我々が想像もつかないことを急にポンと相談してくるので、日々新鮮です。彼の成長を見守っていただきながら、番組も見ていただければ」とコメント。

大学時代の同僚や先輩には、2020年セ・リーグ首位打者の佐野恵太選手(DeNA)や阪神キャプテンの糸原健斗選手など、プロ野球で活躍している人もいるだけに、「みんなと連絡してると刺激をもらえるので、やっぱり負けてられないなと。自分は自分の土俵であるテレビで頑張らなきゃなと思いながら、切磋琢磨しています」と熱く語っている。

生山太智1995年生まれ、東京都出身。明治大学で野球部に所属し、大学日本一に輝く。同大学卒業後、18年に日本テレビ放送網入社。スポーツ局に配属され、『Going! Sports&News』や、プロ野球・箱根駅伝・ラグビーといったスポーツ中継、『中居正広の4番勝負』などを担当し、巨人軍のYouTubeチャンネルも担当した。『究極のスポーツ大戦! ブーストイ★スタジアム』のほかにも、3月末から始まるスポーツ番組の企画・演出を手がけることが決まっている。

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