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仕事をマルチタスクで行うと失敗する? ビジネスのプロが理由を解説

2021年02月08日06時11分 / 提供:マイナビニュース

放送作家を経て経営者、さらに投資家、脳科学者、作家、さらにはユーチューバーと多方面で活躍する上岡正明さん。

まったくの門外漢がゼロからスタートして、幾つもの道でプロとなった上岡さんに、書籍『自分のやりたいことを全部最速でかなえるメソッド 高速仕事術』(アスコム)から、日々の仕事に「今日から役立つ働き方」に関して紹介してもらいます。

○マルチタスクはパフォーマンスを下げてしまう

いまやマルチタスクをこなす時代だと言われていますが、ちょっと待ってください。あなたの仕事のスピードが遅くて思うような成果が上げられないのは、実は、複数の仕事を同時に行う「マルチタスク」のせいではないでしょうか。

スタンフォード大学の神経科学者エヤル・オフィル氏は「人間はマルチタスクなどしていない」「タスクからタスクへすばやく切り替えるタスクスイッチングをしているだけだ」と言っています。

タスクスイッチングをしていると、はたから見ればマルチタスクをこなしているように見えます。けれど、現実には、脳は一度に2つ以上のことに集中できないため、仕事の効率やスピードは落ちてしまうのです。

徹底的に「シングルタスク」で働いたほうが、はるかに仕事のパフォーマンスを上げることができます。ハーバード大学の研究でも「最も能率の高い社員たちは注意を向けるタスクを変える回数が少ない」ことが分かっています。
○私がToDoリスト作成をやめた理由

ToDoリストを作ると仕事が遅くなります。そんなバカな、とお思いになるかもしれません。でも、こんな経験をしたことがあるはずです。たくさん書かれたToDoの山を見て、こんなにやらなきゃならないことがあるのかとウンザリしたり、気持ちが落ち着かなかったり……。

たしかに、すべきことを「見える化」して整理すれば、タスクの優先順位を付けるのに役立つでしょう。でもそのかわりに、山積みのタスクを見ながらため息をついたり、どれからやろうかと迷ったりして、肝心の仕事そのものになかなか集中できず、ワーキングメモリ(作業記憶)をムダに消費してしまいます。

だから私は、とにかく高速で仕事を片付けたいときは、タスクの洗い出しをすることをやめました。もとより、はっきりと目的を持って、日々それに意識を向けていれば、わざわざToDoに落とし込まなくても、最も優先すべき事柄は分かりますよね。

目の前の最も優先すべき事柄にフォーカスして、高い集中力で片付けていけば、ToDoリストに記されるべきタスクは、自然と処理されていくのです。
○「シングルタスクメモ」が仕事のパフォーマンスを飛躍的に高める

ToDoリストをやめた私は、その代わりに秒速でできる「シングルタスクメモ」を考案しました。やり方は極めてシンプルです。

集中タイム開始前に、その時間に集中するタスクを1つ書く

そのシングルタスクを分解して、やるべきミニタスクにする

それら全てのミニタスクにフォーカスして、集中タイム内に処理する

メモに書かれたタスクに線を引いて消す

この1~4を繰り返します。なぜ、こんなことをするのかというと、小さなゴールを設定して成功体験を積み上げていることを「見える化」し、脳に刷り込ませるためです。

行動心理学に詳しい永谷研一氏が、のべ1万2,000人以上の行動実践データを分析したところ、小さな成功体験は、人にやる気や自信をもたらす大きな変化につながることが分かったそうです。

くわえて、小さな成功体験を繰り返すと、ドーパミンの分泌が増えます。すると、自然にモチベーションが上がり、ゲームをプレイしているように仕事が楽しくなってきます。

さらにお伝えしたいのは、「成功体験」とは、世間一般の評価とは関係ないということです。自分で目的や目標が明確に決まっており、それをみずからの力で達成すると、どんなに小さなことでも脳は成功体験として認識します。

シングルタスクメモを作りながら仕事をすると、小さな成功体験を積み上げることが快感になり、次のシングルタスクへのモチベーションが生まれていくのが、すぐに分かるでしょう。
○未来の不安から解放されて「今この瞬間」に集中しよう

シングルタスクメモは、「今この瞬間」にフォーカスするためのノウハウとも言えます。ToDoリストは、やるべきノルマの山を「見える化」したものです。それが目に入ると、処理し切れないかもしれない未来についても考えてしまい、小さな不安やストレスを脳に与えることになります。

脳科学的には、不安はストレスの要素です。ストレスがかかると、脳の老化などを誘発する活性酸素が過剰につくられ、メンタルだけでなくフィジカルにも悪い影響を及ぼしてしまいます。だから、ToDoリストを見ると、やる気が削がれてしまうのです。

一方、好きなことをしているとき、あなたは先のことなど気にせず、「今この瞬間」を楽しんでいませんか? 「今この瞬間」に集中するためのシングルタスクメモは、あなたを未来の不安から解放してくれるでしょう。
○集中を妨げる不安や雑念を「不安リスト」に書き出す効果

しかし、「提出しなければならない書類がある」「経費精算は今日までだった」「クライアントにアポをとらなきゃ」といった不安や雑念に、どうしてもとらわれてしまいがちです。

そんな人に、ごくシンプルな方法をお勧めします。不安を紙に書き出せばよいのです。ToDoリストではなく「不安リスト」です。

旧ソ連の心理学者ブルーマ・ツァイガルニクは「未完了課題についての記憶は、完了課題の記憶に比べて想起されやすい」ことを実験で明らかにしました。「ツァイガルニク効果」と言います。

不安のままにしておくと、それは現在進行形の「未完了課題」です。しかし、やり残しの雑務も含めて不安リストとして紙に書き出してしまえば、それは近い未来に行うことが決まった「完了課題」に変わります。

まず取り組むべきなのは、シングルタスクメモに記載した事柄であり、不安リストは集中タイム以外で考える事柄だと捉えるのです。

不安リストを書いたら、見えないところにしまって忘れてしまいましょう。あくまで優先すべきはシングルタスクメモの仕事。

紹介した方法を上手に利用して、オフィスワークで高い集中力を発揮してみてください。

○著者プロフィール:上岡正明(かみおか・まさあき)

人気バラエティー番組の放送作家として活躍。その後、プロモーションのコンサルティング会社を経営する。経営のかたわらMBA修了、大学での客員講師を歴任。約8万人のチャンネル登録者を誇る人気ユーチューバーでもある。著書に
『自分のやりたいことを全部最速でかなえるメソッド高速仕事術』(アスコム)などがある。

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