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「成功する人」は、みんな心配性。不安を行動に変えるための習慣 /脳神経外科医・菅原道仁

2021年02月08日07時30分 / 提供:マイナビニュース

嫌いなことで生きてくよりも、自身がのめり込んでいることや仕事で成功したいと誰もが思っています。もちろん、いろいろな不可抗力があり全員が成功するわけではありませんが、成功を摑む秘訣はあるのでしょうか。脳神経外科医の菅原道仁先生は「心配性」であるその性格を、最大限に活かすことをすすめます。

一般的に「心配性」というと、ネガティブにとらえられがちなものですが、「心配性を生かして成功を摑む」とはいったいどういうことなのでしょうか。
○■名だたる成功者たちの多くが心配性

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で少し流れは変わってきていますが、パンデミック以前は「ポジティブ思考花盛り」で、そういった内容の本もたくさん書店に並んでいました。そんな時流のなか、ものごとをネガティブにとらえがちで心配性を自覚しているような人は、心配性であることにコンプレックスを感じていたかもしれません。

でも、大丈夫です。世の中には、心配性だからこそ大成した人がたくさんいるのです。

たとえば、元メジャーリーガーのイチローさんはとても心配性だそうです。野球ファンには広く知られていることですが、イチローさんは朝目覚めたときから夜眠るまで、あらゆる場面で決まったルーティンを行うことを重視しました。

あれだけのスーパースターなのに、どうしてルーティンをそこまで重視したのでしょうか。その理由は、不安を自覚し、かつそれを乗り越えて好結果を残すためにほかなりません。

芸能界なら、EXILEのHIROさんも大変な心配性だといいます。彼の人生哲学をつづった著書のタイトルは、それこそ『ビビリ』(幻冬舎)というものでした。「心配性な性格が幸いしていまの成功がある」というふうに、自己分析した結果のタイトルだそうです。

ビジネスパーソンに目を向けてみましょう。アメリカの半導体素子メーカー・インテルの初代CEOであるアンドリュー・グローヴの座右の銘は、「パラノイア(病的なまでの心配性)だけが生き残る」です。パナソニックの創業者であり、「経営の神様」とも呼ばれる松下幸之助さんは、「心配するのが社長の仕事だ」とさえいっています。

このような一部の例を見るだけでも、名だたる経営者の多くは心配性なのではないかとわたしは推測します。考えてもみてください。「心配性とはかけ離れた脳天気な経営者」のもとで働くのは怖くありませんか? リスクをまったく考慮せず、「なんとかなるんじゃない?」といったふうに考える経営者が大きな成功を収めるとは想像できません。

つまり、心配性とは、成功のためには欠かせない、紛れもない「才能であり武器」なのです。
○■不安を感じるからこそ、人間は成長し繁栄できた

そもそも、なぜわたしたちは不安を感じるのでしょうか。それは、「わたしたち人間が成長し続けるための脳の仕組み」によるものです。

成長し続けるには、なにかを行って失敗したときに、反省して改善すべき点とその改善策を見つけなければなりません。そのとき、「前はこのやり方で失敗したぞ…」「今度はどうしようか…」と不安になりますよね? でも、だからこそよりよい改善策を見つけることができ、その結果として成長が促されます。

もし、なんらかの失敗をしたときにも「大丈夫、大丈夫!」という思考しかできなかったとしたらどうでしょう? 「今度はなんとかなるでしょ!」と安易に考え、何度となく同じ失敗を繰り返すはずです。そんなことでは成長することなどできません。

不安になるという脳の仕組みがなければ、人間がこの地球上でここまで繁栄することはできなかったのです。

それこそわたしたちの遠い祖先が、猛獣が潜んでいそうなジャングルに入っていくときに一切の不安を感じず、「大丈夫、大丈夫!」と突き進んでいたとしたらどうなっていたでしょう。とっくのむかしに人間は猛獣に襲われ続けて絶滅し、わたしたちはこの世に存在しなかったと思います。

一方で、不安に完全に飲み込まれてしまうことも問題です。不安を感じ過ぎるあまりに新たなチャレンジができなくなれば成功も失敗もなく、まったく成長できないからです。そう考えると「大丈夫、大丈夫!」「今度はなんとかなるでしょ!」というポジティブ思考も必要になる。

もちろん、その大前提として「前はこのやり方で失敗したぞ…」「今度はどうしようか…」と心配することが必要です。

つまり、「怖がって不安を感じながらも、一歩を踏み出せる人」こそが、大きな成功を摑むことができる人ということになります。
○■日本人には遺伝的に心配性の人が多い

とくに、わたしたち日本人の場合は注意が必要です。というのも、日本人には遺伝的に心配性の人が多いからです。

「セロトニン」という神経伝達物質の名をみなさんも聞いたことがあるかもしれません。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれるように、その分泌量が多いほど楽観的でポジティブ思考になります。逆に分泌量が少ないほど悲観的でネガティブ思考になる。日本人には遺伝的にセロトニンの分泌量が少ないという特性があり、心配性の人が多いのです。

もちろん、先にお伝えしたように心配性であることは才能であり武器にもなります。でも、不安に飲み込まれて一歩を踏み出せなければ、成長して大きな成功を摑むことはできません。心配性が多い日本人にとっては、変化を怖がらずに行動することが大切だということです。

では、そこでどうすればいいのか? わたしからおすすめしたいのは、「KY力を磨く」ということです。ここでいう「KY」とは、少し前に流行した「空気を読まない」ことを指します。

心配性の人は、その性格からか周囲の空気を読む優しい人が多いという傾向にあります。やりたいことがあったとしても、「これをやったらまわりに迷惑かな?」なんて考えて遠慮してしまう。

友だちと食事をするときにも、自分が食べたいものを優先せず、「なにを食べたい?」と聞くようなことです。もちろん優しいことはいいことですが、そのままでは一歩を踏み出す行動力は身につきません。

そこで、あえて空気を読まずに自分の希望を口にするようにしてみましょう。たとえば友だちやパートナーと食事をするにも、相手に遠慮せずに自分が食べたいものをまず伝えてみるのです。そうした小さなことの積み重ねが、一歩を踏み出す行動力を養ってくれます。

○■あたりまえになっている自分の常識や習慣をあえて破る

もうひとつの方法は、「自分の常識や習慣をあえて破る」こと。心配性の人は、変化することを必要以上に恐れ、新たなチャレンジを敬遠します。それこそ、本を読むにも映画を観るにも、自分が好きなジャンルや作家、監督、シリーズ作品ばかりを選びがちです。もちろん、それでは一歩を踏み出す行動力は得られませんよね。

そうではなく、あえて自分の好きなジャンルとはまったく別のものに手を出してみてください。いまは在宅ワークをしている人も多いでしょう。そういう人なら、オフィスに出勤していたときよりもテレビや映画を観たり、動画共有サイトをチェックしたり、本を読んだりする時間も増えていると思います。

そこで、10分だけでもいいので、いつもなら絶対に観ないテレビ番組や映画を観てみるのです。自分とは好みがまったくちがう知人に、その人が好きな映画や本をすすめてもらうのもいいかもしれません。

食わず嫌いをやめて、いろいろなジャンルのものを観たり読んだりしてみれば、徐々にチャレンジングになれ、自分が望む結果や夢を摑む可能性が高まっていくはずです。

これはもう習慣であり、小さなことの積み重ねです。時間をかけて、成功に近づいていってください。

構成/岩川悟(合同会社スリップストリーム) 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人

菅原道仁 すがわらみちひと 1970年生まれ、埼玉県出身。脳神経外科専門医、抗加齢医学専門医、日本体育協会公認スポーツドクター。1997年に杏林大学を卒業後、国立国際医療研究センター病院脳神経外科で研修を行う。クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門とし、国立国際医療センター北原脳神経外科病院にて、数多くの救急医療現場を経験。2010年以降、北原ライフサポートクリニック院長、日本健康教育振興協会会長、四谷メディカルクリニック院長などを歴任。2015年、東京八王子に菅原脳神経外科クリニックを開業。2019年、医療法人社団赤坂パークビル脳神経外科理事長に就任し、また、菅原クリニック 東京脳ドックを開業。「病気になる前に取り組むべき医療がある」との信条で、新しい健康管理方法である「予想医学」を研究・実践している。『認知予防のカキクケコメソッド』(かんき出版)、『頭の中の貧乏神を追い出す方法 世界一役に立つお金の授業』(KADOKAWA)、『0〜3歳の成長と発達にフィット 赤ちゃんの未来をよりよくする育て方』(すばる舎)、『なぜ、脳はそれを嫌がるのか?』(サンマーク出版)など著書多数。
『そのお金のムダづかい、やめられます』(文響社) この監修者の記事一覧はこちら

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