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海外モバイルトピックス 第243回 古いスマホをカメラやセンサーに再利用、持続可能性を考えたサムスンの新たな取り組み

2021年01月15日17時00分 / 提供:マイナビニュース

スマートフォンを買い替えたとき、いままで使っていたものを下取りに出さず自宅に保管している人も多いでしょう。古いスマートフォンに保存された写真などのデータをクラウドにバックアップするのも面倒だったり、新しいスマートフォンにコピーするほどじゃないデータもたくさん入っていることもあります。

使い終わったスマートフォンは下取りしてもらえば中古品として他の人の手に渡り再び使ってもらうことができますし、破損して動かなくなった端末でも基盤から金などの貴金属を回収してリサイクルすることができます。自宅に残しておくより下取りに出せば資源が再利用されるのです。

とはいえ、使っていたスマートフォンそのものに思い出が詰まっていることもありますよね。ならば自宅で保管しつつ、第二の人生を歩んでもらうのもいいかもしれません。スマートフォン世界シェア1位のサムスンは、スマートフォンを生産して売るだけではなく、使い古されたスマートフォンの第二の使い道を提供するプログラム「Galaxy Upcycling at Home」をCES 2021で発表しました。

Upcycling(アップサイクリング)とは、リサイクルを一歩進めた考え方です。スマートフォンを資源として再利用するとしても、元々の価値の数分の一、数十分の一の価値の資源しか回収できません。もちろんそれらが廃棄されることなく再利用されることは限られた資源を考えれば重要なことです。しかしこのようにリサイクルにより価値が下がってしまうことを一般的にDonwcycling(ダウンサイクリング)と呼びます。

これに対してアップサイクリングでは、再利用するものに新しい価値をつけるなどして別の製品に生まれ変わらせることを言います。Galaxy Upcycling at Homeは使わなくなったスマートフォンを、家庭内のIoTデバイスとして再利用するアイディアです。サムスンは2017年からスマートフォンのアップサイクリングを考えた「Galaxy Upcycling」をコミュニティーとして進めていましたが、今回は家庭内で古いスマートフォンに新しい使い方を提唱するプログラムとして「at Home」という名を付けたプログラムの提供を発表したのです。

そもそもスマートフォンにはカメラがあり、大きいディスプレイがあり、通信機能が備わっています。また各種センサーも内蔵されています。「スマートフォンで音を監視して、音が大きくなったら指定された先に通知する」といったこともできるわけです。しかし我々が普段使っているスマートフォンは様々なことに使っていますから、音の監視専用に使うことはできません。でも使い古しの古いスマートフォンがあれば、それを赤ちゃんの寝室に置き、モニタリング装置として利用することができるわけです。

Galaxy Upcycling at Homeでは古いスマートフォンの再利用方法を今後いくつか提供する予定です。赤ちゃんの鳴き声を監視すると親のスマートフォンに通知する監視プログラムや、夕方から夜になり部屋の中が暗くなったらそれを感知してライトをつける光センサーなどを、使わなくなったスマートフォンで利用できるようにするというものです。

これらのセンサー類は、すでに様々な製品が販売されています。しかし使わなくなったスマートフォンを再利用できるのであれば、新たに機器を買う必要はありません。またスマートフォン向けに音や光を感知するアプリもいくつか出ていますが、どのアプリを使えばいいのか、どのアプリが使いやすいのかといったことを調べなくてはなりません。「赤ちゃんの鳴き声監視にはこのアプリ、光りのモニタリングには別のアプリ」、といったように、別々のアプリを使うのも面倒です。

Galaxy Upcycling at Homeはまだどのような形で提供されるかは公表されていません。しかしサムスンのデモビデオを見ると、様々な用途(センサー)のアプリは1つに統合され、通知も同じアプリから一括で管理できるようです。つまり個別のアプリを探して入れる必要は無く、恐らく「Galaxy Upcycling at Home」などの名称となる1つのアプリを古いスマートフォンに入れ、あとはそのスマートフォンを子供部屋やリビングに設置して電源をつなぎ家庭のWi-Fiに接続するだけで使えるようになると考えられます。

スマートフォンで複雑な作業をするのであれば高性能なCPUを搭載した最新モデルが必要でしょうが、センサー機能を使うくらいならば数年前の製品でも十分使い物になります。そしてこのように再利用されるスマートフォンが増えれば生活がより便利になるスマートライフの普及も進むでしょう。せっかく作られたスマートフォンを、人間生活を豊かなものにするツールとして再利用するというのは「持続可能性」につながる考え方でもあります。

すでに数多くのスマートホーム向けセンサーやソリューションが販売されていますが、実際に購入して自宅に設置する人はまだ多くありません。しかし自宅に余っているスマートフォンがセンサーになるのなら、気軽に使い始めることができます。あとは「スマートフォンを寝室に設置するためのスマホスタンドを、牛乳パックの空き容器から作る」といたハウツーを無償で提供してほしいもの。センサーに使うために別途スタンドの購入が必要、というのでは本末転倒になりますから。

実はサムスンはTVの段ボールパッケージをカッターで切り取り棚やペット小屋に加工できる「eco-package」を2020年から採用しています。Galaxy Upcycling at Homeでは、スマートフォン再利用のためのスタンドなども同様にリサイクル可能な資源を使うアイディアが提供されるでしょう。

スマートフォンを買い替えても、思い出は残したまま新しい使い道も提供してくれるGalaxy Upcycling at Home。サムスンだけではなく業界全体でぜひ同じ取り組みを行い、最終的にはどのメーカーのスマートフォンでも同じアプリやサービスが使えるようになってほしいものです。

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