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サラリーマンが知っておきたい世界情勢による生活の変化 第3回 新型コロナウイルスで終始した「2020年」を振り返る

2020年12月28日09時16分 / 提供:マイナビニュース

2019年12月8日、新型コロナウイルスの初感染が中国・武漢で確認された。ちょうど1年前、日本では「来年はいよいよオリンピックだ!」と大きな期待が社会に漂っていたように思う。しかし状況は180度変わってしまった。

1年前に世界が新型コロナウイルスに襲われるなんて想像していた人はいないだろう。現在、新型コロナウイルスの第3波が世界で猛威を振るっており、正直言って来年東京2020が開催できるかも不透明だ。再延期は難しく、次に世界がオリンピックを見るのは2022年の北京、もしくは2024年のパリかもしれない。

○新型コロナウイルス発生当初

ここで今年の世界と日本をもう一度振り返ってみたい。今年初め、世界では米国とイランの軍事的緊張が高まり、一触即発の事態となり、日経平均株価も一時500円安となった。幸いにも軍事衝突の危険性は回避されたが、1月中旬くらいから武漢で感染症が拡がっているというニュースが報じられるようになった。

最初はニュース番組の扱いも小さかったが、徐々に拡がりを見せ、1月下旬の時には「これはやばい!」という意識が社会に拡がった。海外で拡がり始めた感染症は、最初はクルーズ船が大きな問題だったが、徐々に日本国内にも浸透し始め、桜が散ったあたりから東京などでは事実上のロックダウンが実施され、デパートや繁華街からは人の面影が消え、聞こえるのは風の音くらいとなった。

その後ロックダウンは解除され、人々は日常生活を取り戻したようだが、新型コロナウイルスとの攻防は一進一退の状況が続いている。

○新型コロナウイルスは経済問題へ

また、新型コロナウイルスは賃金低下や失業をもたらし、それによって安定的な生活を切り捨てざるを得ない若者が増加している。特に飲食店や旅行業界へのダメージは深刻で、経済的な悩みなどで自ら命を落とす人々も増加している。感染症としての問題だけでなく、経済的な脅威にもなっている。

一方、新型コロナウイルスは日本周辺の海外情勢を大きく変えてしまった。すなわち、貿易摩擦で悪化する米中関係はコロナによってさらに冷え込み、カレーで有名なインドと牛肉で有名なオーストラリアも、感染源特定を進めず責任を回避しようとする中国への怒りがピークに達している。

インドやオーストラリアはこれまでになく米国や日本に接近し、対中国でタグを組もうとしている。例えば、第3波が到来するなか、オーストラリアのモリソン首相は日本を訪問し、菅総理と会談して両国の政治経済上の協力をこれまで以上に強化することで一致した。日本周辺では今後、日米豪印と中国との対立がいっそう深まり、経済的に悪影響が出てくる可能性もある。

しかし、実際のところ、日本は中国との経済関係は切れない。日系企業が中国から撤退することは簡単ではなく、中国も日本との経済関係は重視しており、日系企業が中国から離れないような外交姿勢を取ってくるだろう。中国人観光客が来なくなると日本の観光地への打撃も計り知れない。

このように、新型コロナウイルスは日本と世界との関係にも多くの不安定要素を与えており、それは来年も続くことだろう。

イルカくん 世界情勢を専門とする研究者・ジャーナリスト。普段世界で何が起こっているかをチェックし、分析記事を執筆している。 この著者の記事一覧はこちら

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