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『R-1グランプリ』“芸歴10年以内”苦渋の大改革 エントリー活性化へ「このタイミングしかない」

2020年12月10日07時00分 / 提供:マイナビニュース

●前回ファイナリストなら2人のみ参加可能
ひとり芸No.1決定戦『R-1ぐらんぷり』が19回目を迎える2021年、『R-1グランプリ』として大きくリニューアルされることが発表され、芸人界を中心に衝撃が走った。

その内容は、参加資格でこれまで問われることのなかった芸歴を「10年以内」に限定したこと。2016年から5年連続で決勝に進出している芸歴20年のおいでやす小田は、11月25日に行われた開催会見で、「あかんて! そんなルールにしたら!!」と、突然の出場資格喪失を嘆いた。

全国ネットのお笑い賞レースで最も多くのチャンピオンを輩出してきた『R-1』だが、この大改革の狙いは何か。大会を開催するカンテレの梅田一路プロデューサーに、話を聞いた――。

○■“第7世代”の活躍も後押しに

決勝は毎年ゴールデンタイムの放送でありながら、関東ではここ4年連続で世帯視聴率1ケタ(ビデオリサーチ調べ)と低調。「何かを動かさないと数字は伸びていかないだろうなというのは、正直ありました」(梅田P、以下同)という思いを抱えていた中、今回大規模なリニューアルを敢行することになった。

まず、大きな反響があがった「芸歴10年以内」。この狙いについては「ひとり芸というのは、たった1人で舞台に立つ非常に難しい芸だと思っていまして、その将来を考えたときに、チャレンジしてくれる新世代の芸人さんが減ってほしくないなという思いがありました。そのために、決勝に残れるチャンスをより増やしてあげたい。それによって新世代のスターを『R-1』から輩出したいなという思いから、参加資格を限定させてもらいました」と明かす。

おいでやす小田をはじめ、ルシファー吉岡、ヒューマン中村など、決勝の常連メンバーが参加資格を失うことになるが、「ファイナルに残れるチャンスを若い人に広げることで、『ひとり芸にチャレンジしてみよう』という気持ちになってくれるんじゃないかというところで、今回の決断をしました」と期待を込める。

他のお笑い賞レースを見わたすと、近年は『M-1グランプリ』で霜降り明星(18年)、『キングオブコント』でハナコ(18年)、『THE W』で3時のヒロイン(19年)がチャンピオンになったのをきっかけにブレイク。その他の若手芸人たちを含め、いわゆる“第7世代”としてテレビ界を席巻している昨今の流れも、後押しの1つになったようだ。
○■決勝メンバー常連化で「諦めていた人もいるんじゃないか」

「芸歴10年以内」という条件を前回のファイナリスト12人に当てはめると、パーパーほしのディスコ、ワタリ119のわずか2人しか参加資格を持てないことになる。

そうなると当然、全体のエントリー数が減ることも想定されるが、「今まで“ひとり芸”というところで諦めていた人もいるんじゃないかと思うんです。決勝は実力者が上がっていく中で、ひとり芸にずっと向き合ってきたベテラン芸人さんも多かったので、今回10年以下とすることで、『だったらひとり芸のネタも作ってみようかな』と思ってくれる若手芸人さん、コンビやグループの芸人さんで、新たにチャレンジしてくれる人がいるのではないか」と期待。

さらに、18年・19年はエントリーをプロに限定していたが、再びアマチュアにも門戸を開放(R-1出場10回以内が条件)することで、「3年前に決勝進出したカニササレ アヤコさん(当時・現役会社員)のように、とんでもない方が上がってくることもありますので、これをきっかけに新たなスターになるという道も『R-1』にはあってもいいのかなと思っています」と、エントリーの活性化を図っている。

●ベテラン芸人への救済措置は…

突然出場資格を失ってしまった芸人たちのために、芸歴制限の導入は次回からとし、ラストチャンスを与えるべきとの声もあるが、「そこに関しては非常に悩みました。そういう声も当然あがるだろうなと考えたんですけど、このタイミングしかないと決めました」と苦渋の判断。

失意のおいでやす小田は「R-1専属ライター」として開催会見に出席したが、「『R-1』の象徴的な方なので、今後も携わってほしいという気持ちがあります。これからブームアップを考えているところで、そこでも活躍していただきたいなと思っています」と希望を語る。

前回王者の野田クリスタルは「(芸歴)10年以上のピン芸大会が開催されますように!」と提案しているが、梅田Pも「できればいいなという気持ちはありますね」と打ち明けながら、「ベテラン芸人さんたちには『R-1』を18年支えていただいて、本当に感謝しかないです。今までの功労者の方々をちゃんと救済できるようなことも、頭の片隅で思っています」と言及した。
○■ネット配信で音ネタに制約も…新たなピン芸に期待

「芸歴10年以内」に加え、もう1つの大きな改革が「インターネット配信」だ。参加規定によると、予選から決勝までネット配信する予定であることを明記。『M-1グランプリ』も、2回戦から準々決勝まで無料配信、準決勝も有料配信することで、SNSを中心に盛り上がったことから、『R-1』でも大会のブームアップにつながることが考えられる。

だが、著作権の関係により、既存の音楽やキャラクターの着ぐるみなどを使ったネタが制約されてしまうことになる。この変更も「非常に申し訳ないと思っています」としつつ、「日頃音ネタをやっている芸人さんが別のネタを考えることで、とんでもないひとり芸が新たに生まれてくれれば」と、期待を込めた。

●決勝の審査システムも「ゼロベースで」

そのほか、演出面も全面的に刷新。有名ミュージシャンに番組の音楽プロデュースを依頼しており、新たに大会を象徴するようなオリジナルのテーマ曲や出囃子(でばやし)などが制作される。そして、これまでピンク色をベースにしていたロゴやスタジオセットなど、ビジュアル面も一新される。

従来の決勝は、12人が3ブロックに分かれ、勝ち上がった3人がファイナルステージでぶつかるというトーナメント方式だったが、この審査システムについても「一旦ゼロベースで考えていく形です」とのことだ。

○■カタカナ表記で「硬派な感じに」

こうした様々な改革を象徴するのが、『R-1ぐらんぷり』から『R-1グランプリ』へのタイトル変更。「“ぐらんぷり”というひらがな表記は、『M-1』さんとのかぶりを避けるためだったというのも聞いているんですが、より賞レースというイメージを強くするため、カタカナ表記で硬派な感じも出せていけたら」と、緊張感を引き出す狙いも込めた。

エントリーの受付は今月25日まで。出場に向けてネタを作る芸人たちとともに、新生『R-1グランプリ』の成功に向け、裏方も汗をかいて動き始めている。

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