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意識が高くない系の若手の育て方 第3回 仕事を覚えない社員でも「忘れない」教え方のコツ

2020年11月25日16時33分 / 提供:マイナビニュース

「教えたことを、すぐに忘れるんですよ。なので、つい『これ、前も教えたよね』なんて強い言葉で叱ってしまい。良くないことだとは思うのですが……」

不動産関係の企業に勤めるAさんは、後輩指導に関して、こんな悩みを相談します。「叱り方」に関する悩みは、私が研修前に行う「今抱えている後輩指導の悩み」というアンケートでも非常に多く記載があるテーマです。

あなたも、同じような経験をしていませんか?

○人は一度では覚えない

そもそも論として、(勘違いされている方が多いのですが)「叱る=強い言葉で叱責し、反省させること」ではありません。

叱ることの目的は、「間違った行動を、正しい方向へと変える手助け」。つまり、「行動の矯正」が着地点になります。

この目的を達成するための前提として知っておくと効果的な知識として、ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスの発表した「エビングハウスの忘却曲線」という実験結果があります。

この実験によると、人は、何かを学んだ時、

・20分後には42%忘れる
・1時間後には56%忘れる
・9時間後には64%忘れる
・1日後には67%忘れる
・2日後には72%忘れる
・6日後には75%忘れる
・31日後には79%忘れる

そうです。

つまり、教わったことを一度で完璧に覚えることなど、そもそも不可能なのです。では、効果的に仕事を覚えてもらうためには、具体的にどうしたらよいのでしょう?

○仕事を覚えてもらう2つの方法

ポイントが2つあります。

まずは「復習の仕組み化」を行うこと。

先にお伝えした通り、「学んだことの多くを忘れる」のが人間の性です。しかし、カナダのウオータールー大学の調査によると、「復習」をすると、記憶の定着率が上がることが分かっています。※出典:University of WATERLOO 「Campus Wellness Curve of Forgetting」より

とはいえ「復習をしっかりとするように」と伝えても、実行する若手社員は、非常に少ないのが現実ではないでしょうか。だからこそ「仕組み化」してしまう方が効果的です。

例えば、通販事業を手掛けるB社では、「終礼確認」という復習の仕組みをつくり、実践しています。

その日の終礼で、「今日、新たに教わったこと」を「何を学んだか? 具体的にどういう内容(もしくは手順)か?」を、本人の口から具体的に話してもらう仕組みです。

「終礼で、話さなければいけない」という(良い意味での)プレッシャーがかかると、学ぶときの集中力も高まったといいます。

もう一つは「相手が、安心を感じられる言葉がけをする」こと。

心理学者シンバロの実験によると、「絶対に間違えるな!」「一度で必ず覚えろ」「一回しか言わないからな」等のプレッシャー言葉を添えると記憶の定着率が悪くなるそうです。

反対に、安心感やリラックスを印象づける言葉を添えると定着率は良くなったとのこと。つまり、「ゆっくり覚えていこう」「難しくないから安心」といった言葉を入れてあげる方が、結果として理解ははやまるのです。

この2点、ぜひ実施してみてください。

阿部淳一郎 あべじゅんいちろう ラーニングエンタテイメント代表取締役若手の採用・育成・定着領域に強い人材開発コンサルタント。『これからの教え方の教科書(明日香出版社)』など著書4冊。現:東証一部上場社会人教育企業等を経て2004年起業。「メンタル不調者を減らし、若手の能力・意欲をどう引き出し活躍してもらうか?」をコンセプトに一貫して採用支援・人材開発領域で事業を展開。早稲田大学教育学部卒業。筑波大学大学院修了(ストレスマネジメント領域)。保健学修士。 この著者の記事一覧はこちら

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