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古いiPhoneもネットが高速に、意外に大きいWi-Fi 6ルーター導入の効果

2020年04月15日11時40分 / 提供:マイナビニュース

2019年秋にアップルが発売したiPhone 11シリーズや、今年3月に登場したばかりのiPad Proは、新世代の無線LAN規格「Wi-Fi 6」に対応しています。iPhone以外のスマホやタブレットにも採用が広がるWi-Fi 6の技術には、無線通信の高速化や接続の安定性向上をもたらすメリットが期待できます。昨今のテレワークや自宅学習で家庭のWi-Fi環境の充実が求められるなか、Wi-Fi 6対応Wi-Fiルーターの導入でiPhoneやiPadの利用は快適になるのでしょうか?

データ通信の高速化・安定化が見込めるWi-Fi 6

Wi-Fi無線通信の新規格であるWi-Fi 6は、正式名称を「IEEE802.11ax」と呼びます。通信速度は従来のWi-Fi 5(IEEE802.11ac)よりも大幅に速くなるほか、5GHz帯と2.4GHz帯の回線を同時に処理できることから通信の安定性も上がるといわれています。アクセスポイントからクライアント端末へのデータ通信を効率よく制御し、クライアントデバイスが通信のために必要な消費電力を抑えながらスムーズにデータを送れるようになる「TWT」(Target Wake Time)という新しい技術も導入されました。

本稿執筆時点では、アップルのデバイスのなかではiPhone 11 Pro/11 Pro Max、iPhone 11、ならびに2020年3月に発売された12.9インチと11インチのiPad ProがWi-Fi 6対応となっています。

Androidスマホも、国内では2020年の春から初夏にかけて発売される5Gスマホを中心に、ハイスペックモデルがWi-Fi 6対応となっています。例を挙げると、サムスン電子のGalaxy S20シリーズやソニーのXperia 1 II、シャープのAQUOS R5Gなどの機種が対応しています。

モバイルノートPCは、すでに主要メーカーの製品がWi-Fi 6対応となっています。家庭用の無線ルーターも、上位機種を中心にWi-Fi 6対応製品が続々と増えています。今回は、ネットギアの「Nighthawk AX8 RAX80」(以下、RAX80)を借りて、Wi-Fi 6がiPhone 11 ProとiPad Proによるコンテンツ体験をどう変えるのか検証してみました。RAX80の実売価格は税込み36,000円前後です。
堂々としたスタイルのRAX80

検証へ進む前に、ネットギアのRAX80について概要を紹介しておきます。

本機は、有線LAN接続にも対応した家庭用のWi-Fi 6対応無線LANルーターで、理論値での最大速度は1,147Mbps。マルチアンテナの搭載で、複数デバイスへの同時データストリーミングも高速で、かつ安定するとしています。推奨されている同時接続台数は56台で、IEEE802.11a/b/g/n/ac規格のWi-Fi機器との上位互換性も確保しています。

本体は、横幅が約28cmもあるうえ、飛行機の翼のような無線LANアンテナが左右に張り出しています。アンテナは折りたたむことも可能ですが、通信感度を高めるためには立てておく必要があり、高さ方向は約17cmものスペースが必要になります。部屋のなかでも見通しのよい場所に置くべきことを考えると、導入前には念入りな設置スペースの検討が必要かもしれません。

ネットワーク環境へのセットアップは、スマホ用の「Nighthawk」アプリから簡単にできました。WPS接続機能を搭載しているので、対応するクライアントデバイスとのペアリングもスムーズです。
ネットに常時接続しているデバイスが15台近くもある我が家

今回のWi-Fi 6のテストは筆者の自宅で行いました。わが家は3LDKの集合住宅で、66平米前後のワンフロアにJ:COMのギガビット対応ではないインターネット回線を引いています。

無線ルーターは、Wi-Fi 5/11ac対応の製品を利用しています。デュアルコアCPUでマルチユーザーMIMO対応、ビームフォーミングアンテナも搭載したルーターですが、スマートスピーカーなどIoTデバイスを数多く置きすぎたせいか、近ごろは無線通信の速度・安定感ともに低下の一途をたどっていました。

ざっと数え上げてみたところ、筆者自身と家族がメインで使っているスマホが3台、タブレットが2台あるほか、ノートPCが2台、4KスマートテレビとBDレコーダーもあります。スマートスピーカーは3台が活躍中。ほかにも、スマート照明のHueやダイソンの空気清浄機、電子書籍リーダーなどが常時Wi-Fiにつながっています。

おもにインターネットを使う場所はリビングルームのほか、南側の寝室、北側に位置する筆者の作業部屋、同じ北側の玄関(スマートスピーカーとHueを設置)です。以前、浴室でテレビを楽しみたいと考えて、BDレコーダーからiPhoneに動画ストリーミングを飛ばせる環境を整えたのですが、あまりに通信が不安定だったため断念した経緯があります。
速度向上だけでなく、ルーターから離れた場所でもつながるように

ネットギアのルーターに変更する前に、自宅内の5カ所でWi-Fi(2.4GHz)の速度を計測してみました。20時ごろにiOS対応のスピード測定アプリを使い、1分ごとに3回計測した平均値を出しています。

新型コロナウィルスの感染拡大防止で外出自粛要請が発出され、自宅に家族がそろっている状況に加え、集合住宅で通信が混み合う夜間の時間帯だったためか、下りのスピードが奮わないだけでなく不安定になりました。さらに深夜に近い時間帯になると、インターネットのブラウジングがもたついたり、スマートテレビでは動画視聴時に発生するノイズが増えることもあります。

そのような我が家のルーターを、いよいよWi-Fi 6対応のRAX80に交換してみました。別の日に、先ほどと同じ5カ所で同じ時間帯に計測を行ってみたところ、通信速度の数値は以下のようになりました。今回は、2.4GHz帯のチャンネルを選択しています。

実測の結果が示している通り、明らかにネット利用の快適さを増した手応えがありました。北側の玄関がルーターを置いている場所からやや遠いことと、カウンターキッチンの壁やドアを隔てているためにやや不安定になることもありますが、それでもネットギアに交換する前の10倍近くにまでスピードが向上しています。iPhone 11 Proを風呂場に持ち込んでみたところ、これまで難しかった動画再生も快適に楽しめました。

Wi-Fi 6の実力をフルに活かすためには、ルーター側だけでなくスマホやタブレットなどクライアント機器もWi-Fi 6対応であることが求められます。試しに、Wi-Fi 5/11acまでの対応となるiPhone Xで試してみたところ、もっともルーターに近いリビングルームでiPhone 11 Proの1/3、浴室では半分ぐらいのダウンロードスピードにとどまりました。それでも、以前のルーターに比べればかなりスピードアップしているといえます。

家族全員がWi-Fi 6対応のデバイスを持っていなくても、Wi-Fi 6ルーターの導入でインターネットの接続性が安定することが確認できました。

5GHz帯のチャンネルは爆速!

通信速度の面でよりパフォーマンスが高い5GHz帯のチャンネルに切り換えてから、もう一度iPhone 11 Proで実測してみました。

特に目を引くのが、ダウンロードのスピードが2.4GHz帯のチャンネルを選んだ時よりも2~6倍も速くなったこと。アップロードのピーク速度は以前のルーターと変わっていないようにも見えますが、時間帯を変えて計測してみると、Wi-Fi 6ルーターは常時安定して同様の数値を出せました。

iPad ProによるApple TV+のコンテンツダウンロードも快速

続いて、Apple TV+の「レポーター・ガール」の第1話(54分)の動画をiPad Proにダウンロードするために必要な速度を測ってみました。Apple TV+のアプリ設定で、Wi-Fiダウンロードの品質を「高速ダウンロード」(データ容量を抑えてダウンロードスピードを優先)に選んでいます。

ファイルサイズが約1.1GBになるコンテンツをダウンロードするのに、以前の環境では通信が混み合っていない時間帯でも10分30秒前後はかかっていました。RAX80の5GHz帯のチャンネルを選択してリビングルームでダウンロードしたところ、約1分27秒でダウンロードが完了してしまいました。出かける前に急いでiPhoneやiPadにダウンロードしたいような時に、Wi-Fi 6の底力が発揮されそうです。

わが家の間取りでは、筆者が作業部屋にしている北側の部屋もリビングルームから離れており、間に何枚かの壁を隔てています。それもあり、これまでWi-Fiストリーミング環境を必要とするオーディオ・ビジュアル製品の視聴テストを行うための部屋としてはふさわしくありませんでした。しかし、Wi-Fi 6対応ルーターを導入してからは下りスピードが安定して150Mbps以上も弾き出せていたので、仕事場のレイアウト変更にもチャレンジしてみたくなりました。
家族が一斉にネット接続しても安心、在宅ワークもストレスなし

新型コロナウィルスによる感染防止策のため、社員に在宅ワークを推奨する企業も多くあります。不慣れな在宅ワークをこなすために、机と椅子を用意して作業スペースは何とか確保したものの、Wi-Fiルーターを置いている部屋から離れているためインターネットが遅くて困っている…という声もよく聞きます。Wi-Fi中継器を導入すれば解決できる場合もありますが、子どもの自宅学習やNetflixの視聴でiPadを使っているなど、1台のWi-Fiルーターに同時接続されている機器が増えれば、ネットワークのパフォーマンスが落ちる原因にもなります。集合住宅の場合は、隣近所に設置されたWi-Fi機器に影響を受けることも考えられます。

筆者宅にはギガビット速度の回線を引いていませんが、それでもWi-Fi 6対応のルーターによってインターネット環境が速度・安定感ともに劇的に向上する手応えが十分にありました。Wi-Fi 6に変わることで、iPhoneやiPad Proのバッテリーの持ちが変わる実感は、もう少し使い込んでみないと分かりません。

Wi-Fiで接続している4Kテレビで観るNetflixの映画やドラマの画質が安定したことも大きな収穫です。以前は、時間帯によってはせっかくの4K制作のコンテンツがフルHD画質に落ちてしまうこともありました。Wi-Fi 6対応の通信環境を整えてからは、4K画質の魅力に家族も気が付いて、夕食後のシアター鑑賞がますます楽しみになりました。

この春から、国内でもモバイル通信の5G商用サービスがスタートしましたが、5G通信の恩恵が受けられるエリアはまだまだ限られています。Wi-Fi 6のメリットは、iPhone 11シリーズや新しいiPad Proと、今回紹介したRAX80のようなWi-Fi 6対応ルーターさえそろえれば、安定した高速通信のメリットをすぐ実感できるところにあります。在宅での仕事や学習をはかどらせるためには、何よりWi-Fi環境の整備が重要だと実感しました。これからスマホやルーターの買い替えを検討するのであれば、少し高価でも「Wi-Fi 6対応」が製品選びのポイントの1つになりそうです。

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