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日本が世界をけん引する水素活用プロジェクト - 福島の研究施設が稼働

2019年12月10日13時26分 / 提供:マイナビニュース

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2019年12月3日に東京都内で記者説明会を開き、NEDOが現在進めている水素利用プロジェクトが2020年度には大きな節目を迎えるとの、情勢概要を解説した。

NEDO次世代電池・水素部の大平英二統括研究員(プロジェクトマネージャー)は、その水素ガス利用の大型プロジェクトの代表事例としてNEDOなどが進めている太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用した水の電気分解によって水素ガスをつくる「Power To Gas(P2G)プロジェクト」の進行状況を解説した。

このNEDOが進めているP2Gプロジェクトでは「水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発」プロジェクトの委託事業として、東芝エネルギーシステムズ(川崎市)、東北電力岩谷産業が2018年8月から福島県双葉郡浪江町に水素エネルギーシステムとして「福島水素エネルギー研究フィールド(Fukushima Hydrogen Energy Research Field=FH2R、図1)を建設中である。この福島水素エネルギー研究フィールドでは、「今年10月から設置した各機器の動作試験を始め、2020年3月には水の電気分解による水素ガスの製造・出荷を始める見通しだ」と、大平統括研究員は説明した。同プロジェクトは2016年度から2020年度までが実施期間になっている。

「計画通りに順調に進めば、2020年7月には水素供給試験を始めるとの見通しで検討を始めている」という。ただし「水素の具体的な需要先はまだ検討中の段階」という。計画では、ここで製造した水素を燃料電池や燃料電池車(乗用車、バス)などの燃料に用いる予定だ。

FH2Rに設置された水の電解による水素製造装置の入力電力量は最大10MWで、6MWを中心として1.5 MW から10MWまでの範囲で電気分解が実施される計画だ。入力する電力と水素ガスの生成という需要と消費電力のバランスが運用のポイントになる。現在は、福島水素エネルギー研究フィールド内に設置された太陽光発電システムがつくる電力を用いる。まずは、再生可能エネルギーである太陽光発電で電力を供給し、「将来には、系統電力システムからの電力を利用するケースも検討する」(大平統括研究員)という。

2019年10月には、管理棟と水素製造棟、貯蔵した水素を搬出するトレーラー施設(圧縮水素トレーラー)などが完成し、試験運転が始まった段階である。

続いて、大平統括研究員は「国際間水素サプライチェーン構築計画として進めている大規模水素エネルギー利用技術の技術開発プロジェクトでは液化水素運搬船の命名式と船体の進水式が神戸市で12月11日に行われる予定だ」と説明した。

同プロジェクトでは、川崎重工業が世界初の液化水素運搬船として製造している液化水素運搬船の進水式を経て「2020年6月には神戸液化水素荷役実証ターミナル(神戸市)を竣工し、試験運用を始める予定」という。そして「同年9月に液化水素運搬船を竣工し、翌月10月には液化水素運搬の国内試験を始める予定だ」と語った。

なお、この液化水素運搬船開発は、技術研究組合の「CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)」の中で技術開発が進められているという。

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