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「Radeon RX 5700」と「Radeon RX 5700XT」を試す - 第3世代Ryzen+NAVI徹底攻略

2019年07月07日22時00分 / 提供:マイナビニュース

●第3世代RyzenとNAVIを完全検証【GPU編】
ということで、AMDの第3世代RyzenとNAVIベースのRadeon RX 5700シリーズについてテストする第2弾(こちらから先にお読みになった方は申し訳ありません。第3世代Ryzenの原稿を【CPU編】として先に脱稿したので)は、Radeon RX 5700/5700XTのレビューである。

>>【CPU編】の記事はこちら
「Ryzen 9 3900X」と「Ryzen 7 3700X」を試す - 第3世代Ryzen+NAVI徹底攻略
https://news.mynavi.jp/article/20190707-854576/
>>【Deep Dive編】の記事はこちら
Ryzen Deep Dive! 「Zen2」の内部構造を分析する - 第3世代Ryzen+NAVI徹底攻略
https://news.mynavi.jp/article/20190808-874103/

こちらはこちらで、7月2日にNVIDIAがRTX Superシリーズを投入し、これに対抗して7月6日に急遽価格改定が発表されるなど、直前まで色々バタついているのだが、まぁマーケットの活性化という観点では悪い事ではないのかもしれない。

Radeon RX 5700シリーズの概要は既にこちらの記事でご紹介している。こちらも内部開設を含む【Deep Dive編】の記事はまだなのだが、今回は時間の関係もあり、CPU編同様に性能評価だけを取り急ぎお届けする。今回はこれに加え、先に速報をお届けしたNVIDIAのRTX Superシリーズの詳細な性能評価も併せてレポートしたい。
○◆評価機器

RTX Superシリーズについては速報レビューの記事の方でご紹介したので割愛し、Radeon RX 5700シリーズの方だけご紹介する。

表1が今回発表される2製品(50th Anniversaly Editionを含めると3製品)のスペックをまとめたものである。コアそのものは全てNAVI 10で、メモリはGDDR6の14Gbps品を使う256bit幅であり、違いはCU数と動作周波数のみ、ということになっている。

ハイエンド側のRadeon RX 5700 XT(Photo01~08)はフルカバード構成になっているためもあって、それなりに重量がある。これに対してメイン向けのRadeon RX 5700(Photo09~16)はまぁ低コスト向けということで色々省かれてはいるが、それでも全体としてはあまりチープな感じはしない。

その他のテスト環境は表2の通り。NVIDIAのRTX SuperシリーズのレビューではIntelのZ390プラットフォームを利用したが、RADEON RX 5700シリーズのPCI Express 4.0の性能が検証できないので、(CPU編の記事でも書いたが)Ryzen 9 3900X+X570チップセットの環境とし、メモリはDDR4-3200のフル駆動で利用している。

さて、それはいいのだがちょっと困ったことが一つ。従来解像度の設定は

2K :1920×1080pixel(Full HD)
2.5K :2560×1440pixel(WQHD)
3K :3200×1800pixel
4K :3840×2160pixel(UHD)

の4つを利用しているのだが、

を用いているのだが、今回この3Kにあたる3200×1800pixelの設定が出来なくなってしまった(Photo17,18)。実は同様の現象は過去にもあり、この際にはドライバのUpdateで解決したのだが、今回はβ版のドライバしかない。そんな訳で、アプリケーション側で解像度を変更できるもの(Middle-earth:Shadow of War)を除き、今回は3Kは抜きでのテスト結果をご紹介する(*1)。

なお、以下のグラフでの表記は

RTX 2060 :NVIDIA GeForce RTX 2060 Reference
2060 Super :NVIDIA GeForce RTX 2060 Super Reference
RTX 2070 :ASUS TURBO-RTX2070-8G
2070 Super :NVIDIA GeForce RTX 2070 Super Reference
RX 5700 :Ryzen RX 5700 Reference
RX 5700 XT :Ryzen RX 5700 XT Reference

としている。

(*1) UNIGINEのSuperPositionもカスタム解像度の設定が可能なのだが、こちらはやってみたら縦横比がおかしな表示になってしまったので、あきらめた。

●3DMark / SuperPosition / Basemark GPU
○◆3DMark v2.9.6631(グラフ1~9)

FutureMark
http://www.futuremark.com/benchmarks/3dmark

GPUのテストなのでまずはこちらから。ちなみにPort Royalに関しては当然ながらRadeon RX 5700シリーズは未対応なので試していない。まずグラフ1・2がOverallであるが、負荷の軽いテスト(グラフ1)で言えば今回試した6製品は概ね変わらないというところ。一方FireStrike以降(グラフ2)はちょっと面白くて

RTX 2060≒RX 5700<RTX 2060 Super≒RTX 2070<RTX 2070 Super≒RX 5700 XT

という感じになっている。勿論細かく見れば例えばTimeSpyではRX 5700<RTX 2060だとか、FireStrikeではRTX 2070 Super<RX 5700 XTだとか色々あるが、概ねRTX 2060とRX 5700が、RTX 2070 SuperとRX 5700 XTが大体同レベルの性能、とされる。

Physics/CPU TestとかCombinedを見てもあまり差が出ないので、Graphics Test(グラフ3・4)に注目すると、やはり上の傾向がそのまま引き継がれている感じだ。細かく見れば、なぜかIceStorm系でRTX 2070 Superが振るわない(グラフ3のIceStormでは一番性能が低かったりする)という不思議なケースもあるが、負荷が掛かると真っ当なスコアを出してくれるので、まぁあまり気にするところではないだろう。

グラフ5~8は、実際のフレームレートを見たものである。ことIceStorm(グラフ5)に関して言えば、RX 5700が妙に性能が高い(Test 2で言えばRTX 2070 Superすら超えているが、グラフ6以降では相応の性能に落ちるあたりは、性能は高くない代わりにCPUへの負荷も少ない、というあたりだろうか? ただ、現実問題として今回の6製品の主戦場はFireStrike(グラフ7)以降であり、ここはまぁ先ほども書いた

RTX 2060≒RX 5700<RTX 2060 Super≒RTX 2070<RTX 2070 Super≒RX 5700 XT

が成立している。強いて言えば、FireStrike、つまりDirectX 11で言えばRTX 2060<RX 5700であるが、DirectX 12のTime Spy(グラフ8)で言えばRX 5700<RTX 2060になるあたりがちょっと面白い。これはRX 5700 XTもそうで、グラフ7ではRTX 2070<RX 5700 XT<RTX 2070 Superなのが、グラフ8ではRX 5700 XT<RTX 2070になっていることで、このあたりは製品の性格かもしれない。

最後がPCI Express Test(グラフ9)で、まぁ予想通りというか、何というか。一応理論帯域はPCIe Gen3が16GB/sec、Gen 4が32GB/secなので、NVIDIA系が効率87%程度、AMD系が78~81%ほどとなり、効率だけで言えばNVIDIAの方が高い訳だが、今回のRADEON RX 5700系は第2世代(第1世代はVega 7nm)と言いつつも、実際はおそらく同じPCI Express IPを使っている事を考えればこちらも事実上第1世代な訳で、それでこの帯域だから悪い数字ではないと思う。

ただ問題はこのPCIeの帯域は、殆どゲームに関係ない事だろうか。シーン変更時のテクスチャのロード時間を半減させるといった形での効果はあるが、ゲーム中にPCIe経由でメインメモリから直接ロードする、なんてシーンは殆ど無い。厳密に言えば、CPUからGPUへの描画処理命令はPCIe経由だから、ここが半減するといえばその通りだが、こちらは帯域的には大したことは無く、むしろLatencyの方が問題になるが、そちらはこのテストでは測定できない。このテストが意味があるシーンは、GPGPU的な使い方をする場合で、今回はそうしたテストは後で出てくる非ゲームベンチマークのみとなる。まぁ確かにAMDの言う様に、PCI Express Gen4に対応したスピードが出る事は確認したが、これにどんな意味があるのかはまた別の問題だろう。
○◆SuperPosition v1.0(グラフ10~12)

Unigine
https://benchmark.unigine.com/superposition

測定方法はこちらの記事の手順に準ずるが、ただしTexture QualityとShaders QualityはどちらもMediumにしている。

さて結果はもう明白で、見事なほどに

RTX 2060<RX 5700<RTX 2060 Super≒RTX 2070<RX 5700 XT<RTX 2070 Super

という関係が成立している。平均フレームレート(グラフ10)だけでなく、最大(グラフ11)/最小(グラフ12)フレームレートでもこれが成立するあたり、実にわかりやすい。4KあたりになるとRTX 2060≒RX 5700、RTX 2070≒RX 5700 XTという感じになるのはまぁ致し方ないところか。
○◆Basemark GPU 1.1(グラフ13~15)

Basemark
https://www.basemark.com/products/basemark-gpu/

測定方法はこちらの記事の手順に準ずる。

まずはDirectX12(グラフ13)だが、こちらはこれまで同様の傾向である。強いて言えば平均フレームレートが、RX 5700 XT≒RTX 2070 Superになっているが、最大/最小フレームレートはRX 5700 XT<RTX 2070 Superが明確に見て取れる。

その一方、AMDはOpenGLにはまるで力を入れていないな、という結果が見えるのがこちら(グラフ14)。DirectX 12と比較して半分程度のフレームレート、というあたりは明確にこれが判る。まぁAMDとしてはOpenGLよりもVulkanに力を入れているから、これは判らなくもない(Radeon Pro系列はOpenGLを真剣にサポートしているからまた話は別だろうが)。逆にNVIDIA系は綺麗に性能がそのまま出ている形で、DirectX 12と比較しても遜色ない。

ではVulkan(グラフ15)は? というと、全体的にDirectXよりはちょっと数値が下がるものの、概ねハードウェアの性能を引き出している感じである。こちらでは再び

RTX 2060≒RX 5700<RTX 2060 Super≒RTX 2070<RX 5700 XT<RTX 2070 Super

といった関係になっているのは面白い。

●ゲームベンチ: F1 2018 / F1 2019
○◆F1 2018(グラフ16~18)

Codemasters
http://www.codemasters.com/game/f1-2018/

設定方法はCPU編と一緒である。

今回テストしたゲームの中では既に少数派になったDirectX 11ゲームであるが、まずは平均フレームレート(グラフ16)を見ると非常に判りやすい。RX 5700はRTX 2060を上回るものの、RTX 2060 Super/RTX 2070にはちょっと及ばない程度。一方RX 5070 XTはRTX 2070は上回るもののRTX 2070 Superにはちょっと差がある。何というか、RTX/RTX Superの製品ラインナップのギャップをRadeon RX 5700シリーズで埋めている、という感じになっている。最大(グラフ17)/最小(グラフ18)フレームレートも概ね傾向に差はない。
○◆F1 2019(グラフ19~21)

Codemasters
http://www.codemasters.com/game/f1-2019/

次はこちら。設定方法はCPU編と一緒である。

まず平均フレームレート(グラフ19)を見ると、RX 5700が結構健闘しており、RTX 2060 Super/RTX 2070と差が見られない。RX 5700 XTは依然としてRTX 2070 Superには及ばないものの、差はF1 2018の時より縮まっている。最大フレームレート(グラフ20)や最小フレームレート(グラフ21)では、RX 5700はちょっとRTX 2060 Super/RTX 2070よりも低いが、大きな差とは言いにくい。かなり健闘しているとは言えるだろう。

●ゲームベンチ: Far Cry 5 / FF XV / For Honor
○◆Far Cry 5(グラフ22~24)

UbiSoft
http://ubisoft.co.jp/farcry5/

こちらも設定方法はCPU編と一緒である。

平均フレームレート(グラフ22)を見るとかなりグラフがバラけ始めているが、RTX 2060が2Kではかなり良いのにそこから急速にフレームレートを減らしているのに対し、RX 5700は2.5Kとか4KではRTX 2060 Super/RTX 2070と差が無いあたりは、性能的にはRTX 2060 Super相当と見做してよいかもしれない。一方のRX 5700、2KではRTX 2070 Superとちょっと差が大きい(というか、RTX 2070にすら劣っている)が、そのあとの落ち込みがずっと少なくRTX 2070 Superに肉薄しているあたりは、2Kでは性能とは別の何かしらの要因でフレームレートが上がりにくいのかもしれない。

最大フレームレート(グラフ23)を見ると、RTX 2060とRTX 2070 Superの間に4製品がひしめき合うという構図で、強いて言えば4KになるとRX 5070 XTがRTX 2070 Super相当になるあたりは、絶対的な性能という観点ではRTX 2070 Superに近いのかもしれない。

最小フレームレート(グラフ24)は、もうGPU性能以外の何かが影響している感じだが、それでも2.5Kの性能は綺麗に揃っている辺りは、まあ性能差が明確になったともいえる。
○◆FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク Version 1.2(グラフ25)

SQUARE ENIX
http://benchmark.finalfantasyxv.com/jp/

設定方法はCPU編と一緒である。

Radeon系はFinal Fantasy XVで性能が低いというのは、例えばこちらの記事のレビューでも触れた通りで、20fpsを切るようなフレームレートとなる状況が頻発していたのだが、今回そうした問題はRX 5700シリーズでは発生せず、そういう意味では大分改善したのは事実だ。

ただ改善したとは言っても、RX 5700 XTですらRTX 2060を下回る性能でしかなく、その意味ではまだ改善の余地は大分残っている気がする。

ベンチマークの指針としては、スコアが6000以上だと快適で、一応6製品とも2Kまではこれを満たしている。これが2.5Kになると、RTX 2060 Super/RTX 2070/RTX 2070 Superの3製品のみがこれを満たし、RX 5700シリーズは「やや快適」レベルに落ちるあたりは、もう少しドライバの品質を改善してほしいところだ。
○◆For Honor(グラフ26~28)

UbiSoft
https://forhonor.ubisoft.com/

やはり設定方法はCPU編と一緒である。

さて、ここまではRTX/RTX Super系が有利なゲームが続いたのだが、For Honorでは逆にRX 5700系が高い性能を発揮している。平均フレームレート(グラフ26)では

RTX 2060<RTX 2060 Super≒RTX 2070<RX 5700<RTX 2070 Super≒RX 5700 XT

というこれまでにない性能パターンになっている。これは最大(グラフ27)/最小(グラフ28)フレームレートでも共通で、ゲームによる得手不得手が意外に明確に出る事が明らかにされた形だ。

●ゲームベンチ: Metro Exodus / Middle-earth / Tomb Raider
○◆Metro Exodus(グラフ29~31)

4A Games
https://www.metrothegame.com/

設定方法はCPU編と一緒である。

Metro ExodusもFor Honor同様にRX 5700シリーズに有利な結果が出ているのだが、大問題が。RX 5700はちゃんと4Kまで結果が取れているのだが、RX 5700 XTは3K以上の解像度になると、ゲームをスタートしようとした瞬間にシステムダウンが引き起こされる。

実をいうと2.5Kでも3回やると1回はシステムダウンになっており、このあたりが限界らしい。4Kは100%駄目である。そしてコールドスタート(しかも起動後に必ずリセットを行わないとブートしない)すると、立ち上がり時に"Global Wattmanの設定をデフォルトに戻した"というメッセージが出てくる(勿論Global Wattmanの設定は何もいじっていない)あたり、RX 5700 XTでMetro Exodusを2.5K以上の解像度で動かそうとすると、何かの閾値に引っかかりGPUがシャットダウン→システムシャットダウンを引き起こしているものと思われる。残念ながらイベントビューアーにもログが残っていないが、動作周波数を下げたRX 5700は正常に動作するあたり、消費電力に絡んだ部分かもしれない。いずれにせよ本来はドライバで対応すべき事柄であり、その意味では完成度の低さが気になるところだ(ちなみにこの現象は次のMiddle-earth:Shadow of Warでも発生する)。

ま、それはそれとして性能を見てみると、まず平均フレームレート(グラフ29)は、フレームレートそのものの絶対値が低いために差も縮まっているとは言え、For Honorと同じ傾向である。最大(グラフ30)/最小(グラフ31)も同じで、RX 5700 XTがちゃんと動作したら、多分最高速はRX 5700 XTとなるのではないかと思う。動かないけど。
○◆Middle-earth:Shadow of War(グラフ32~34)

Warner Bros
https://warnerbros.co.jp/game/shadowofwar/

設定方法はCPU編と一緒である。

冒頭にも書いた通り、このゲームのみRX 5700シリーズでも3Kの解像度設定が可能だったので、これを設定して実施している。さて、こちらもRX 5700 XTは2.5Kまでは稼働するものの、3K以上ではゲームを起動しようとした瞬間にシャットダウンになってしまっているので、データは2.5Kまでである。

そのRX 5700 XTの性能が振るわないのもこのゲームの特徴で、平均フレームレート(グラフ32)では2060 Super程度でしかない。RX 5700も今一つではあるが、それでもRTX 2060は上回っているのがちょっと気になる。

これが顕著なのは最大フレームレート(グラフ33)で、RX 5700 XTが一番低いというあたり、なにかPower Throttringが発生しているのではないかという気がする。最小フレームレート(グラフ34)に至っては、RX 5700シリーズのみ1~2fpsというスコアが出てきてしまうあたり、確実にドライバに何かしらの問題があるとしか考えられない。逆に言えば、RX 5700 XTの性能はドライバが何とかならないとちょっと判断できない、という事でもある。
○◆Shadow of the Tomb Raider(グラフ35~37)

SQUARE ENIX
https://tombraider.square-enix-games.com/en-us

これも設定方法はCPU編と一緒である。

メジャータイトルということで最適化がちゃんと行われているのかどうか、RX 5700シリーズの健闘が目立つ。平均フレームレート(グラフ35)で言えば

RTX 2060<RTX 2060 Super≒RTX 2070≒RX 5700<RX 5700 XT≒RTX 2070 Super

という感じだが、4Kだと流石にRX 5700 XT<RTX 2070 Superという感じになるあたりが絶対的な性能を正確にしめしているのかもしれない。

最大フレームレート(グラフ36)は妙な形(特にRX 5700の4Kが変)であるが、これは最小フレームレート(グラフ37)が暴れる事の反映であって、もうゲームそのものが暴れている感じなので致し方ない。

●ゲームベンチ: Ghost Recon / The Division 2
○◆Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands(グラフ38~40)

Ubisoft
http://www.ubisoft.co.jp/grw/

これも設定方法はCPU編と一緒である。

さて、結果がちょっと面白いのは、なぜかRX 5700 XTのみ、2Kで性能が頭打ちになることだ。これは平均(グラフ38)/最大(グラフ39)/最小(グラフ40)のいずれのフレームレートでも共通で、今この原稿を書きながら再テストも行ってみたが同じ結果であり、何か引っかかっている気がする。それを除くと傾向としては

RTX 2060<RTX 2060 Super<RX 5700≒RTX 2070<RTX 2070 Super≒RX 5700 XT

という感じになって、RX 5700シリーズの健闘が目立つ。最小フレームレートのみ、RX 5700 XT<RTX 2070 Superという感じになっているが、2.5Kまでは60fpsを超えている状況だからそれほど問題にはならないだろう。
○◆Tom Clancy's The Division 2(グラフ41~43)

Ubisoft
https://www.ubisoft.co.jp/division2/

これも設定方法はCPU編と一緒である。

こちらはGhost Recon Wildlands大分傾向が変わっており、平均フレームレート(グラフ41)では

RTX 2060<RX 5700<RTX 2070<RTX 2060 Super<RX 5700 XT<RTX 2070 Super

というちょっと不可思議なところ。何が一番不可思議って、RTX 2070が妙に低い事である。本当はRX 5700 XTあたりのポジションにいないとおかしい筈なのだが。

ただこのテストのみ、最大フレームレート(グラフ42)もRTX 2070は低めだし(逆にRTX 2060 SuperとかRX 5700が理解不能な傾向になっている)、最小フレームレート(グラフ43)は暴れてるしということで、あまりこの2つは参考にならないかもしれない。

●PCMark / TMPGEnc
○◆PCMark 10 v2.0.2115(グラフ44~45)

FutureMark
https://benchmarks.ul.com/pcmark10

ゲーム系はこの程度にして、次はPCMarkを。

こちらでは本来あまり性能差が出てはいけない筈だが、Overall(グラフ44)を見ると意外に差が大きい。ただ、面白いのはApplications(つまりOffice 365を利用したベンチマーク)は殆ど差が無い(なぜかRTX 2070 Superが妙に落ち込んでいるのは不思議だが)事だ。

ではPCMark 10 Express/PCMark 10/PCMark 10 Extendedで何が差になっているのか、ということでTest Group別の詳細を見たのがグラフ45。Essentialでは差が見られないのだが、Productivity及びDigital Contents Creationで大差がついているのが判る。ちなみにこの理由だが、生データを見てみるとOpenCLの性能が大違いという事が判明した。例えばProductivityのSpreadsheetの処理を2つ抜き出すと、まずSpreadsheetEdit(セルの編集)の所要時間(sec)は

ということで大差ない。ところがSpreadsheetMonteCarloOcl(OpenCLを利用したモンテカルロシミュレーション)の所要時間(sec)は

ということで、RX 5700シリーズが6倍ほど遅くなっている。恐らくRX 5700シリーズではOpenCLの性能が相当落ちているとみられる。このあたりは別途Deep Diveのネタなので今回は追求しないが、逆に言えばOpenCLを使わない限りRTX/RTX SuperシリーズとRX 5700シリーズは同等と見て良いと思う。
○◆TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.10.11(グラフ46)

ペガシス
{http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw7.html](http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw7.html)

こちらは内蔵エンコーダの性能比較である。CPU編でも同じことをやったが、こちらはx265エンコーダを利用したもので、Ryzen 9 3900Xでも16fps程度であった。さて、RTX/RTX SuperシリーズとRX 5700シリーズはどちらもHEVCに対応したエンコーダを搭載しており、TMPGEnc Video Mastering Works 7はこの両方に対応している(RTX/RTX SuperシリーズはNVENCを、RX 5700シリーズはAMD Media SDKを、それぞれ映像エンコーダに設定する)。ということで結果がグラフ46である。

RTX/RTX Superシリーズは、同時にエンコードできる映像ストリームが2つまでとなっており、一応2ストリームだと若干性能は上がるが、概ね70fps程度の4K映像のトランスコードが可能になっている。一方RX 5700シリーズは1ストリームだと32fps程度でしかないが、2ストリームだけでなく4ストリームの同時処理も可能であり、4ストリームだと94fpsものエンコード性能を叩き出す。

環境などが異なるから同一の比較は無理だが、以前Vega64やRadeon VIIで同じテストを行った記事の時には55fps前後だったのが、7割以上の性能アップである。AMDの説明では、HEVCのエンコーダを新しくして40%ほどの性能改善がなされた、としていたがこれを上回る性能なのは素直に喜ばしい。

●消費電力 / 考察
○◆消費電力(グラフ47~51)

最後は消費電力である。まずは3DMark FireStrikeのDemo(グラフ47)、Far Cry 5の2K(グラフ48)、Final Fantasy XV Windows Benchmarkの2K(グラフ49)の消費電力変動を示してみた。

とにかく目立つのは

RX 5700は一番消費電力が低い。RTX 2060を下回るほどである
RX 5700 XTはRTX 2070 Superを超えるほどの消費電力である
RTX 2060 SuperとRTX 2070は概ね同等の消費電力

といったことである。

これの平均値を取ったのがグラフ50、各々の平均値と待機時の消費電力の差をまとめたのがグラフ51である、先の傾向はここでも言えるが、厳密に言えば

消費電力が最小なのはRX 5700でRTX 2060をわずかではあるが下回る。
RTX 2060 Superの消費電力はは若干RTX 2070を下回る
RX 5700 XTはRTX 2070 Superの消費電力を上回っている

というあたりだろうか。何というか、非常に納得いく結果になった。
○◆考察 - RX 5700とRTX Super、甲乙つけがたいが…

ということで新GPUを搭載したビデオカード6製品のレビューをお届けした。まずはNVIDIA系についてまとめると

RTX 2060 SuperはほぼRTX 2070相当の性能を実現しており、RTX 2060との性能差が明確にある
RTX 2070 Superは間違いなくRTX 2070を大幅に超える性能になっており、恐らくRTX 2080に近い性能と考えられる

といったところ。RTX 2060 Super/2070 Superはお値段が従来のRTX 2060/2070のままの据え置きだから、猛烈にお買い得感が高くなった。今回の発表に伴い、RTX 2070/2080を発売終了にするのも無理ないところである。

さてこれに対抗するRX 5700シリーズであるが

RX 5700はRTX 2060並の消費電力でRTX 2060 Superにかなり近い性能を叩き出しており、しかもお値段はRTX 2060と同じ$349である。これはRTX 2060 Superに対して非常に競争力のあるポジションにあるだろう(というか、価格改定しなくても十分競争力があると思うのだが、価格改定で恐ろしく魅力の高い製品になった)。
RX 5700 XTは、RTX 2060 Superと同じ$399という価格でありながら、時としてRTX 2070 Superに近い(少なくともRTX 2060 Superは超えていると判断して良いだろう)性能を叩き出す。問題は消費電力が高い事で、RTX 2070 Super並の消費電力を許容できるなら、良い買い物とは言えるだろう。

というあたりか。

そんなわけで「基本的には」RX 5700シリーズの競争力は非常に高いのだが、その競争力を削いでいるのがドライバの完成度の低さである。冒頭に書いたカスタム解像度の設定が出来ない件や、相変わらずFinal Fantasy XVでの性能が低いこと、及びMetro ExodusとMiddle-earth:Shadow of Warでシャットダウンする件(多分シャットダウンが一番致命的)は、製品の競争力を確実に削いでいる。

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