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ABEJA 岡田社長が見る“テクノプレナーシップ”の世界

2019年03月06日05時00分 / 提供:マイナビニュース

ABEJAは3月5日、同4日~5日に開催したAIカンファレンス「SIX 2019」にあわせ、都内で事業戦略説明会を開催した。同社は2012年に設立し、ディープラーニングを活用したAIの社会実装事業を手がけており、主なプロダクトとしてAI・機械学習の実装・運用プロセスを効率化するプラットフォーム「ABEJA Platform」、同プラットフォームを活用した店舗解析サービス「ABEJA Insight」を提供している。
○単なるテック企業ではなく、リベラルアーツを重視

冒頭、ABEJA 代表取締役社長兼共同創業者の岡田陽介氏は「われわれの行動精神は“Technopreneurship(テクノプレナーシップ)”だ」と、力を込める。

これは「テクノロジー」でイノベーションを実現し、インパクトのある社会貢献をする姿勢と「リベラルアーツ」で自らの行為を問い続ける姿勢、それぞれの円環を推進する原動力「Entrepreneurship」を組みあせたものだと説明する。そして、岡田氏は「単なるテック企業ではなく、リベラルアーツを重視している」と、強調した。

同氏によると、日本のGDPは停滞状況が続いており、ICTに投資しているが、AIには投資していないという。また、1980年台にコンピューターが登場し、インターネット、モバイル、クラウド、AIとテクノロジーの進化に伴い、IntelやMicrosoft、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)をはじめとした企業が台頭してきたが、日本企業は波に乗り切れていないとも指摘している。

その中でもAIについては発展途上な側面はあるものの、ディープラーニングは2012年から加速度的に進化しているが、日本企業がトレンドに気づいたのは2015年頃だという。2018年はGoogle Cloud AutoMLやfast.AI、BigGAN、BERT、PyTorch 1.0、AlphaFold、TensorFlow 2.0、GPT-2をはじめとした、新しいフレームワークが実装されている。
○AIの社会実装は準備が完了した

このような状況を鑑みて、岡田氏は「AIの社会実装は準備が完了したという実感を得ている。だからこそ、日本に必要な行動精神はテクノプレナーシップだと考えており、AIを活用することで自身が思う世界観の構築を想像していくことが重要だ」との認識を示す。

同社では顧客にもテクノプレナーシップを体現してもらうために、テクノロジー面でABEJA PlatformとABEJA Insightを提供することで、支援しているという。

ABEJA Platform事業に関しては、3月5日に日立物流とヒヤリ・ハット状態の検出を行うAIの共同開発、ダイワロジテック、大和リビングマネジメントとの業務提携、CA ABEJAが広告クリエイティブ画像の効果を予測するAIモデルを開発したことを立て続けに発表している。

2019年以降も同プラットフォームの提供に引き続き注力することに加え、外部開発者と機械学習の実装を加速させるサービスとしてMLaaS(Machine Lerning as a Service)を拡充し、同プラットフォーム上で新たなビジネスの創出を支援する方針だ。

この点について岡田氏は「プラットフォームにAIの初期仮説検証を行う『ABEJA Platform Accelerator』とMLaaSのレイヤを追加し、多くのユーザーに活用してもらう」と、意気込みを語っていた。

ABEJA Insight事業については、2018年にリピート推定や導線分析など機能強化を図ったほか、データドリブン経営の基盤構築として三陽商会が「ABEJA Insight for Retail」を全直営店に導入することが決定している。

2019年以降は小売流通業界の産業構造変革に向けて、短期的には各業種の大手企業と共創を推進するとともに、中長期的には小売流通業における技術的な仮設検証を行う学習向上としてABEJAが店舗経営し、得た知見をプロダクトに実装する考えだ。

グローバル事業は、昨年にシンガポールの大手鉄道会社のSMRTとディープラーニングの活用促進で協業し、線路点検作業の自動支援を目的に研究開発に着手している。2019年以降はインフラ/製造業などを中心にAPACにおけるABEJA Platformの普及・拡販を推進し、成長市場としてのAPACや研究開発拠点として米国など海外拠点を拡大するという。さらに、主に事例発信を図るため「SIX APAC」の開催をシンガポールで検討している。

また「ポストAI」を見据え、次の社会実装を支える新しいテクノロジーの研究開発プロジェクト「ABEJA X」として、量子アニーリングのソフトウェアの研究開発を発表。岡田氏は「非連続な経済成長をもたらすテクノロジーに投資することで、われわれが掲げる『ゆたかな世界を、実装する』を実現していきたいと強く考えている」と、胸を張っていた。

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