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『アオハルTV』マイアミ啓太氏、若い世代にテレビ発の流行「諦めずに」

2019年02月10日07時00分 / 提供:マイナビニュース

フジが変わるんだという思い背負って
注目を集めるテレビ番組のディレクター、プロデューサー、放送作家、脚本家たちを、プロフェッショナルとしての尊敬の念を込めて“テレビ屋”と呼び、作り手の素顔を通して、番組の面白さを探っていく連載インタビュー「テレビ屋の声」。

今回の“テレビ屋”は、今年1月にスタートしたフジテレビ系バラエティ番組『アオハルTV』(毎週日曜21:00~)総合演出のマイアミ啓太氏で、『人生のパイセンTV』(15~17年)を担当していた当時以来、当連載史上初となる2回目の登場。それから約3年が経ち、“大人”になって日曜ゴールデンタイムという激戦区に挑んでいる――。

○■激戦区に置いてくれた編成に感謝

――当連載に前回登場したテレビ朝日の貴島彩理さんが「『人生のパイセンTV』があまりに好きすぎて、フジテレビのマイアミ啓太さんを勝手に尊敬しています(笑)。あの番組は、攻めててぶっ飛んでるし、本当にいろいろ面白かったんですけど、マイアミさんやスタッフさんが一番楽しそうに作っているのが素敵だなぁと思って。取材対象者のことも、イジってるけど全力で愛している感じがとても好きでした」とお話ししていました。

楽しさが伝わればいいなと思って作っていた番組なので、うれしいですね。僕がフジテレビに憧れたのって、スタッフルームが出てきたりタレントクロークで「やべっち寿司」(『めちゃ×2イケてるッ!』)があったり、テレビの裏側が分かって、スタッフが楽しそうに“大人の文化祭”をやってんだろうなぁっていうのが好きだったんですよ。僕もそういうのをやりたいという思いがあったんです。貴島さんは今年の『新春テレビ放談』(NHK)でも、僕の名前が出たときに反応してくださって、うれしかったです。

――『アオハルTV』がスタートしましたが、日曜ゴールデンという放送枠を聞いたときはいかがでしたか?

『人生のパイセンTV』も日曜日だったんですけど、次の日が月曜日で憂鬱に思ってる方に笑ってもらえればという思いで作っていたんです。今回も日曜日の夜で、しかも家族がそろってテレビを見られる時間にやらせてもらえるというのは、うれしかったですね。

――ただ、『行列のできる法律相談所』『日曜劇場』『NHKスペシャル』と強力番組が並ぶ激戦区ですから、プレッシャーもあるのではないでしょうか?

そりゃものすごくありますよ! 日曜9時ってなかなか視聴率が残っていない枠じゃないですか。そこで、数字の取れそうな番組をやるというわけでもなく、「こいつにやらせてみよう」とこの番組を置いてくれたフジテレビの編成がすごいと思いますし、感謝しています。藤井健太郎さん(TBS『水曜日のダウンタウン』演出など)も、『クイズ☆タレント名鑑』を日曜ゴールデンに放送したり、『芸人キャノンボール』を元日のゴールデンに放送したりしたときに、これを置いてくれる編成がすごいとおっしゃってましたけど、僕も同じ思いです。フジテレビが変わろうとしてるんだという思いを感じていて、その期待に応えたいという気持ちがすごくありますね。営業の方など、部署を超えていろんな方から「全力でバックアップするから頑張れ」と声をかけていただくので、会社のために頑張りたいという思いしかないです。

――齋藤翼編成部長に取材した際、今回の編成についてマイアミさんとじっくり話し合ったと伺いました。

この時代にこういう“総合バラエティ”をやるというのは、編成部長にとって、正直なかなか難しい挑戦だと思うんです。でも、もしこれが当たったら奇跡が起きるんじゃないかというみんなの思いをすごく感じるんですよね。そういう一致団結感が、今フジテレビの社内にあるんです。『パイセンTV』のときは僕も生意気で反抗ばかりしてたんですが(笑)、今では皆さんからLINEでメッセージをいただいたり、飲みに誘ってくれたりするので、すごく気づきが多くて。昔の自分は、クソガキだったなって思います(笑)
○■大人が青春する楽しさを教えたい…ヒロミの思い

――レギュラーが始まって、ヒロミさんからはアドバイスをもらいましたか?

収録の前後、ヒロミさんとはいっぱい話をさせてもらっています! ヒロミさんがこの番組で伝えたいのは、「青春というのは若い人のだけのものじゃない。大人が青春する楽しさを教えたいんだ」ということなんです。初回放送でも、朝から深夜まで10時間以上かけて洞窟ロケに行っていただいて、しんどい中でも笑顔でヒロミさんから「アオハルしてるね」という言葉が出た瞬間がすごく輝いて見えたので、これをどんどん映し出して伝えていきたいですね。

――2回目の収録で、ヒロミさんが締めコメントで「青春は若い人のものだけじゃない」と話していましたが、台本を見ると書いていない言葉だったので驚きました。

そうなんです。まさにヒロミさんの思いなんですよ。ヒロミさんは、一般の人が汗をかいてるから、自分も汗をかくし、他の演者も汗をかくし、スタッフも汗をかいて番組のみんなが何かに熱中していることが一番大事だと常におっしゃっているので、そこは遠慮せずに演者の皆さんにもお願いすることはお願いしていきたいなと思います。

――『とんねるずのみなさんのおかげでした』で師匠だった演出のマッコイ斉藤さんからは、何か言われましたか?

「いろんな人がいろんなことを言ってくると思うけど、おまえのやりたいことをちゃんとやれ。総合演出は常に孤独だから、曲げるなよ」とメッセージをいただきました。単発の一発目のときは「おまえ何置きにいってるんだボケ!」って怒られましたけど、これから何とかヒロミさんにもマッコイさんにも納得してもらえる内容にしていきたいです。

●菊池風磨&佐藤勝利に“ザ・バラエティ”を
――単発からレギュラーになって、パワーアップした部分といえば、新たに加入したSexy Zoneの菊池風磨さんと佐藤勝利さんですよね。印象はいかがですか?

2人には、何かに一生懸命になっている若者たちを応援する「アオハル応援部」を担当してもらっていますが、「この番組でなんでもやります!」と言ってくれているので、彼ら自身が汗をかく企画も、本当になんでもやってもらおうと思ってます(笑)。スタジオ収録で、勝利くんが苦手なスイミングをやりたいと言っていましたし、負けず嫌いな風磨くんもスカイダイビングに挑戦したいと言ってましたから、ヒロミさんに教えてもらってそれを追っかけるような“ザ・バラエティ”的なことをいっぱいやりたいですね。

――Sexy Zoneがメインパーソナリティーを担当した昨年の『24時間テレビ』で総合演出をされた日本テレビの橋本和明さんが、彼らのことを「何事にも全力で、全く手を抜かない」と評していました。

そうなんです。すごく真面目で熱くて、いいですよね。「あれはどうしたらいいですか?」とか「これでいいんですかね?」ってすごく聞いてきて勉強熱心なので、とても期待しています。

――スタッフに目を向けると、フロアディレクターに『月曜から夜ふかし』の「言われてみれば見たことないものを調査した件」を担当している遠藤達也さんがいますよね。

『ヨルタモリ』という番組で一緒にやってたんですけど、昔ながらの超強力な演出ができるスパイスとして、今回のレギュラー化を機に入っていただきました。所々で、僕にはできない強烈な見せ場をいくつ作れるかがこの番組の鍵になると思うので、お願いしたんです。

――収録では、ヒロミさんにも結構なムチャぶりをしていました(笑)

あれはやっぱり若手にはできないですよね。なんたって、『1or8』(91年、フジ。ヒロミが大量のロケット花火を背負って噴射する企画で大やけどを負う)をやってたディレクターさんですから、そういうDNAを受け継いでる人に参加してもらっているんです。一方で、放送作家には若い人たちを入れてるんですよ。25~26歳の作家さんに、まとめて6人入ってもらいました。

――その狙いは何ですか?

古き良きテレビに憧れていた最後の世代で、みんな『パイセンTV』も見てくれていて、「もう1回エネルギーが高くて面白いのをやりましょうよ!」っていう熱い人たちなので、一緒にやってると「いいね! まぶしいね!」ってなって、自分が忘れてかけていた感覚を呼び覚まさせてくれるんですよね。
○■舵取りする役割に徹する

――『人生のパイセンTV』ではガンガン画面に登場していたマイアミさんが、『アオハルTV』になって出てこなくなっていますよね? なにか考えがあるんですか?

僕が現場に出て目の前しか見ていなかったら、この枠で結果が出なかったときに、僕がブレ始めてしまうと思うんですよ。だから、現場のディレクターの皆さんがどれだけブレても、僕が「これで大丈夫ですよ」って舵取りする役割に徹することにしたんです。自分が楽しくやるという今までの次元とは違う、もう一段階上から全体を見回して先を見通して、指示ができるようにならなければと思っています。そうすることで、逆に僕の器では出てこないような演出が生まれると思うので、ディレクターのみなさんが自分の演出にこだわって競い合うようになったら、このチームが強い“ファミリー”になれるんじゃないかと思います。

――今まではチャラい感じでイケイケのイメージでしたが、大人になったんですね!

はい(笑)。(鈴木)奈々さんに「なんでそんな真面目になったんですか!?」って言われました(笑)

――せっかくなので、今ご自身が“アオハル(青春)”してることを教えてください。

私がアオハルしていることはですね…温泉ですかね(笑)。温泉に行くと、何も考えなくていいんですよ。「無になる」ということを最近覚えまして。3月になったら時間を見つけて嫁さんと一緒に東京から九州まで、車で全国の温泉を巡ろうと思ってます。

――大人になってる…

普段、仕事のときは超オン!オン!オン!オン!で忙殺されるので、真逆の何もないというところに行きたいんですよ(笑)

――変化のきっかけというのは、何かあるんですか?

嫁さんですかね(※2017年1月結婚)。僕より7歳も下なんですけど、はるかに精神年齢が高くて、小学生だった僕を大人にしてくれました(笑)

●テレビに飽きてしまった人に刺さる番組を
――2月10日は、レギュラーになって2回目の放送です。

若い子の青春から、いいおっさんの青春まで、すべての世代の人が笑えて応援できる番組にしたいんです。誤解を恐れずに言えば「今のテレビっぽくないことをやっていく番組」だと思うので、テレビに飽きてしまった人に刺さる番組を作りたいですね。「あー面白いなぁ」と思ってもらいたいですし、たまには「深いなぁ」っていうのがあってもいいと思いますし。

――昨今「若者のテレビ離れ」とよく言われる中で、ゴールデンでこういう番組を放送することの意義を感じます。

今は巷(ちまた)で流行ってる動画に挑戦したりしてますけど、今後は番組発信の動画も配信していきたいと思っています。今って、世の中で流行っているものをテレビが取り上げるという順序になっているので、『アオハルTV』で発信したものが世の中で流行るようになって、「あの番組面白いよ」って若い子たちの間に口コミで広がっていくようにしたいですね。諦めずに、若い人たちにリーチしていきたいです。

――前回のインタビュー(15年12月)から3年以上がたちましたが、その間に衝撃を受けた番組はありますか?

『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(テレビ東京)ですね。あれはやられたなぁと思いました。目の付けどころがすごいじゃないですか。演出の方が、ここに何かあるんだろうと思って、好きなことに突っ込んでいくのが見えて。だから、自分も何か人がやらないようなことをしなきゃと思って、今、温泉と自然をやってるんですけど(笑)

――それが理由だったんですか(笑)。いろいろお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、気になっている“テレビ屋”をお伺いしたいのですが…

『ポツンと一軒家』(ABCテレビ・テレビ朝日系)がすごい気になるんですよね。僕と考えてることも全然違うでしょうし、なぜあの企画を思いついたのかという原点もそうなんですけど、それをテレビでやるというのがすごいなと思って。だって、“ポツンと建つ一軒家にドキュメンタリーで迫る”ですよ!? それで今や『(世界の果てまで)イッテQ!』(日本テレビ)に迫る人気ですもんね。温泉が好きだからスーパー銭湯にもよく行くんですけど、休憩所にテレビが並んでると、日曜日は若い子がみんな『イッテQ』を見て、年配の方はみんな『ポツンと一軒家』見てるんですよ。あそこで、リアル個人視聴率を分析しています(笑)

――これからは『アオハルTV』も調査しないと(笑)

そうですね。自分の番組がやってる時間は怖くて入れなかったですけど、勇気を出して行ってみます!

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