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ジュニパーが描くネットワーク運用自律化の未来

2018年12月12日17時31分 / 提供:マイナビニュース

ジュニパーネットワークスは12月12日、都内で最新テクノロジーに関する記者説明会を開催した。米国本社からエンジニアリング担当 最高技術責任者(CTO)のキリーティ・コンペラ氏が来日し、「Self-Driving Network」についてプレゼンテーションを行った。

同氏は2016年の来日時にネットワーク運用の自律化技術であるSelf-Driving Networkのビジョンに関して説明したが、今回のプレゼンテーションでは進捗状況が報告された。

冒頭、コンペラ氏は「Self Driving networkのビジョンが実現しつつある。テクノロジーは複雑だが使い方はシンプルにしたいという思いがある。アップルのSiriなどを支える技術は複雑だが、シンプルなインタフェースを備えており、同様にネットワークでも運用の簡素化・シンプル化を実現したいと考えている」と、述べた。

同社では、2016年にネットワーク上のあらゆるものを自律化することを目的にグランドチャレンジを実施し、ゴールとしては自己検出・設定・監視・修復、顧客の自動検出、自動プロビジョニングなどを設定。

チャレンジで得た課題としてコンペラ氏は「いかにより良く予測し、サービスを提供するかだ。AIや機械学習を活用してサービスネットワークを完全に自律化あるいは自動化し、人々がどのようなサービスを次に求めているのかを予測することで、需要よりも速くサービスを提供することが望ましい」と説明。

このような状況に対し、同氏はSelf-Driving Networkが必要だと強調しており、その大きな理由としては、スピードと効率化、信頼性を実現するためだという。しかし、このうちの1つを実現しようとするとバランスが崩れることから、スピードと効率化、信頼性すべてを達成するためにSelf-Driving Networkが必要だとの認識を示す。

同社は長期的なビジョンの実現に向けて、レベル1として自動化されたネットワーク、レベル2でインサイト、レベル3でAIと機械学習分析、レベル4で自律型プロセス、レベル5でSelf Driving Networkと5つのステップを踏む必要があるものの、現状では大半の企業がレベル1にとどまっている状況だという。

コンペラ氏は、自動運転車の自律型の速度制御やブレーキ、ステアリング、パーキングなど各領域において独立した自律機能を有していることを引き合いに出し「Self-Driving Networkは多機能かつ複雑ではあるが、これを細かく分解し、それぞれの要素を自律型にしていくことが鍵になる。そして、モバイルエッジ、ブロードバンドエッジ、コアなど各コンテキスト上で自律型の運用ができることが望ましい」と、説く。

そこで、同社はアーキテクチャに基づくアプローチと実験的アプローチを用いて、Self-Driving Networkに取り組んでいる。アーキテクチャに基づくアプローチでは、同技術を実現する標準化されたアーキテクチャを構築し、対処すべき課題の明確な定義付けや共通のアーキテクチャで解決可能な同質の課題を洗い出している。

実験的なアプローチに関しては課題や解決策を特定するユースケースを開始し、小さな課題解決の積み重ねによる学習や今後のアーキテクチャのアプローチにつながるパターンと共通分野の発見を試みている。そして、実装における基本原則としてプロセスフォーカスのアプローチ、カスタマイゼーション、パートナーシップの3つを据えている。

現在のネットワーク/サービス管理ツールは、コントローラーを中心にプロビジョニング、オーケストレーション、トラブルシューティング、診断、パフォーマンス、モニタリングなどで構成されているが、あるべき姿に変えるためにはインテントモデル、リアルタイムテレメトリ、アナリティクス&機械学習、プログラマブルなワークフロー、イベントドリブンと、全体的な事象を捉えた上で、全体的な自律化を考える必要があるという。同社では、あるべき姿の新しいネットワーク/サービス管理をネットワークボットと位置づけている。

従来はネットワークのデバイスに対し、いま何が起こっているのか、とクエリをかけてデータを取得するプル型だったが、同社のリアルタイムテレメトリはデバイスに対して、どのような情報を、どの頻度で欲しいのかをセンサをプロビジョニングすることで、データが取得できる。ネットワークのためのビッグデータだという。

次に、リアルタイムテレメトリで吸い上げたデータを分析した上で意思決定し、アクション(制御)をネットワークに施すことをループさせる。これをクローズドループのオートメーションと呼んでいる。そして、サービスアロケーションやLSPバランシング、デバイスのヘルスチェック、ペアリングなど各領域における課題をファンクショナルネットワークボットに分解する。

コンペラ氏は「ボットをネットワークに展開するためには信頼性を担保しなければならない。そのため、ステージ1『可視化』、ステージ2『予測』、ステージ3『レコメンデーション』、ステージ4『自立性』と段階的に取り組むべきだ」と、強調した。

同社ではSelf-Driving Networkの実現に向けてクラウド監視と運用、原因分析と診断、リソースのキャパシティとプランニング、インターネットピアリング、コンフィグレーション管理の領域で機械学習を活用している。

そして、同技術のためのツールとしてアナリティクスベースの帯域幅配分・最適化・予測を行う「Northstar Controller」、機械学習アルゴリズムを活用した閾(しきい)値の動的学習を行う「AppFormix」、自動化されたマルチクラウド管理の「Contrail Multicloud」、状況制御の相関学習や診断ワークフローの自動的に実行する「Contrail HealthBot」を提供。

今後、2019年第1四半期に多面的なシナリオでリソース消費を検討する機械学習ベースの学習モデルである「ResourceIQ」、同第2四半期にインテリジェントなプレフィックス配置を行う「Peerbot」の提供を予定している。

最後に、同氏は「実在するネットワーク運用の課題を解決し、ビジネス面で理にかなったものであるのかを想定すると同時に、実現可能なものであるべきだ。常に最適なメリットを訴求することで、顧客の生活を大幅に改善し、さまざまな可能性を切り開いていきたいと考えている」と、述べていた。

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