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“ENGEI”生みの親が恋愛ドラマ!? 藪木P、新感覚バラエティに手応え

2018年09月27日10時00分 / 提供:マイナビニュース

●『世にも奇妙な物語』スタッフがドラマ化
『爆笑レッドカーペット』『ENGEIグランドスラム』といった番組を立ち上げ、フジテレビのネタ・演芸番組チームを率いてきた藪木健太郎氏が、今年4月末の人事異動で、制作会社の共同テレビに出向した。その第1弾として演出・プロデューサーを務める単発バラエティ番組『~両親ラブストーリー~ オヤコイ』が、読売テレビ・日本テレビ系で、きょう27日(23:59~24:54)に放送される。

芸能人の両親のラブストーリーを本格ドラマ化し、それを当事者である子供とともに鑑賞するという新感覚のバラエティで、収録現場は爆笑に包まれる場面もあれば、これまで藪木氏が手がけてきた番組では見られなかった感動の涙も。MCの加藤浩次は「手応えしか感じない」と大興奮だが、この番組はどのように作られたのか。制作の裏話に加え、フジから出向しての心境、今週末に初の生放送が迫った『ENGEIグランドスラム』への思いまで、藪木氏に話を聞いた――。

○感情の振り幅がすごく大きい番組

――『オヤコイ』の収録の手応えはいかがでしたか?

予想以上に良かったですね。演者さんのご両親のお話を扱うので、細心の注意を払いながら愛情を持ってドラマチームと一緒に作ったんですが、それに対して良いウケ方をしてくれたのと、リアクションがすごく良かったので、手応えを感じています。今まで担当してきた番組だと笑いだけの反応だったのが、今回は感情の振り幅がすごく大きくて、さらにドラマを見るときのリアクションが、ゲスト4人の中で自分の両親の物語を見る人と他の3人でも全く違うじゃないですか。それが面白かったです。

――ドラマが流れる前は「恥ずかしいからやめて~」と嫌がっていたのが、見終わると「みんなも作ってもらったほうがいいよ!」とガラッと変わりましたよね。これは、制作側としても「してやったり」ではないでしょうか?

はい、気持ち良かったですね(笑)。出会いのストーリーって誰にでもあるとは思うんですけど、一発目の放送にしては本当に良い2つのエピソードがあって、当事者も「知って良かった」となるところまで持っていけました。センシティブな話を扱うこともあったので、収録後に変な触れ方をしてなかったかと聞いたら、「全然大丈夫です」と言ってくれて。実際にある話なので皆さんに喜んでもらいたいし、一緒にスタジオで見る子供にもつらい思いをさせたくないんで、そこはすごく気にしていました。

――子供側の芸能人の方が「よくあの親がここまで話してくれたなぁ」と一様に驚いていましたが、実際にお話を聞きに行くとどんな感じだったんですか?

皆さん最初は「大した話はないよ」なんておっしゃるんですが、取材しに行く手前でアンケートを取ると、そこから思いの強さが伝わってきましたね。こういう話って、時を経て多少美化されるものだと思うんです。今回はその部分をうまく抽出できるかが鍵だったので、そういった意味でもうまくいった感じがしました。

○スタジオ以外は超上質な番組(笑)

――収録では4人のゲストのうち2人のゲストの両親の話をドラマ化しましたが、ドラマ化していない2人の両親も取材されたんですか?

はい、しましたしました。賭けだったんですけど、「いい話ないですか?」って探し始めると永遠にご両親まで行き着かないので、スタジオで楽しく話ができるつるの剛士さん、パンサーの向井慧さん、丸山桂里奈さん、朝日奈央さんという4人を決めた上で、取材を始めたんです。

――取材からドラマ化するまで、どのような流れなのでしょうか?

アンケートはかなり設問が多いんですが、そこをしっかり書いていただいて、実際にお話を2~3時間伺って、その後も補足で電話取材させてもらいました。そこからドラマ化する対象を決めてプロットを作って、脚本家の方と一緒にもんで多少肉付けをして、ドラマの撮影に入ります。

――ドラマに出演する役者さんは、小芝風花さん、濱田マリさん、桐山漣さん、大和田獏さんといった豪華キャストで、クオリティの高さにみんな驚きました。

やはり「両親のストーリー」となると『ファミリーヒストリー』(NHK)のようになりがちなので、「再現VTR」とか「再現ドラマ」のレベルではなく、完全に上質なドラマにしようと決めました。監督は小椋久雄さん、脚本は北川亜矢子さんという『世にも奇妙な物語』を作っているスタッフで、柳川(由起子)さんと斎藤(理恵子)さんというバリバリのドラマプロデューサーがキャスティングと台本構築をしてくれたので、役者さんも本気になってくれましたね。大和田さんは「本当にいい脚本だね」と言ってくれましたし、桐山漣さんもいろいろアイデアを乗せてしっかり役づくりしてくれました。

――1本目と2本目でかなりテイストが変わったので、スタジオでは、違う監督が撮ったんじゃないかと言っていましたが…

実は2本とも小椋監督なんですよ。2本まとめて3日間で撮ったんですが、ベテランの早撮りは迫力が違いました(笑)。コントだったら僕が撮るんですけど、あそこまで上質なドラマに仕上げることはできないんで、お任せして良かったです。

――あれだけのクオリティだと、ドラマ部分だけパッケージにして、ご本人にプレゼントすると喜ばれるでしょうね。

もちろん、そうするつもりです。一方で、番組にするときに、一応バラエティ番組なので、どこまで画面に説明テロップやワイプを入れるのかというのが悩みどころなんです。バラエティとして見やすくするなら必要な要素なんですけど、それをどこまで良しとするのかというのは、ちょっと今までにない悩みですね。

――予告編から入って、誰の親の物語か分かるという仕掛けも面白かったです。

バラすことなく本編に入ろうかと迷ったんですけど、分かったときのリアクションが面白くて、うまくいきましたね(笑)。あれも、本当の映画の予告編ですごく渋いナレーションをやっているゴブリンさんにお願いしたんです。だから、スタジオ部分をハウススタジオで収録したこと以外は、超上質なものになっているんですよ(笑)
○『ENGEI』で実績の松岡茉優をMCに

――収録を見ていて、ここまで笑いと感動の感情の振れ幅が大きい番組は珍しいなと感じましたし、自分の親でもないのにソワソワするのが不思議な感覚だったのですが、当事者のゲストの方が「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな気持ち」と言って、なるほど!と思いました。

マーティーがダンスホールに行って親をくっつけようとする感じですよね(笑)。あの表現はこちらも思っていなかったので、さすがだと思いました。やはり当事者がそこにいて、そのリアクションを見ながら楽しめるいうのが、思わずソワソワしてしまう要因だと思います。それと、1本目を見てこの番組の感覚をつかんだと思いきや、2本目で予想外のところに連れて行くので、そこはチャレンジだったのですが、うまくいったと思います。あのスタジオの熱を、しっかりと1時間の番組で視聴者の皆さんに届けることができるようにがんばります。

――MCは加藤浩次さんと松岡茉優さんのコンビですが、やはり松岡さんは『ENGEIグランドスラム』(フジテレビ)での実績からオファーされたのでしょうか?

そうですね。松岡さんを最初はゲストでも考えたんですけど、加藤さんとの組み合わせを見てみたかったので、MCで出てもらいました。「流れを意識してこれできるよね」とか「ここちょっと頑張って」というお願いにも応えることができるし、何度も厳しい場面を共有してきているので、こういうつながりはありがたいですね。

――加藤さんとお仕事するのは初めてですか?

『ENGEI』には極楽とんぼさんとして出てほしくてずっと動いてたんですけど、タイミングが合わずに実現しなかったので、今回が初めてです。家族のことを語るにも、道から逸れた話題になっても、守備範囲が広いのでしっかり受け止めてくれる安心感があるので、お願いしました。

●『チコちゃん』小松PとNHKで新たな番組も

○新しいジャンルを切り拓けると思った

――あらためまして、この番組はどのように立ち上がったのですか?

『ENGEIグランドスラム』のプロデューサーをやってる吉本の森(俊和)さんに紹介してもらい、『しくじり先生』(テレビ朝日)などをやっていた放送作家の樅野(太紀)さんの「親の恋をストーリーにする」という企画をうまくまとめて番組化してほしいと言われて引き受けたんです。共同テレビに来て、ちょうどドラマチームがすぐ隣にいるので、一緒にやりませんかとお願いしました。せっかくなので、自分としても新しいジャンルを切り拓けると思ったんですよね。

――藪木さんといえば、『ENGEIグランドスラム』や『爆笑ヒットパレード』に代表されるように、ネタ・演芸番組のイメージが強いですが、共テレさんに来たのをきっかけに新しいことをやろうと思っていたんですか?

いやいや、ネタ番組的なのも含めて、とにかく放送局の方にノックしまくって、いろいろ提案してます。この3~4カ月は名刺を配っては企画の話をして…みたいな状況をずっと続けてきましたね。できあがった番組に途中から参加するのは得意じゃなくて、やっぱり自分の色が出せる場所をと思って踏ん張ってきたので、ようやく『オヤコイ』が形になって、一発目としては手応えもあって良かったです。

――収録には共テレの港浩一社長も来ていましたが、期待をかけられていますね。

ビックリしました(笑)。目にかけてくれるのはありがたいですね。「初めはどうなるか分かんなかったけど、まとまってきたなぁ」って言われて、「あざーす!」みたいな感じです(笑)

――『オヤコイ』の次には、NHKで『NHK杯 輝け!全日本大失敗選手権大会 ~みんながでるテレビ~』(10月17日22:25~)という単発番組も担当されますよね。

企画は僕と同じくフジテレビからの出向組の小松(純也)さんで、僕は演出を担当します。『みんながでるテレビ』というのは、どんな方も等しく出るという意味を込めたサブタイトルなんですが、“とっておきの失敗談を語る”というお皿の上に、“NHKを遊ぶ”というエッセンスを加え、一般視聴者の方に出ていただいてとにかく笑うだけの番組をやるというのが目標です。

――視聴者参加番組というのは、最近ほとんどないですよね。

NHKさんという土俵の上でないと成立しなかったかもしれないですね。でも、そこに僕らが入った意味を出していかないといけない。NHKらしいけどNHKらしくないというところを、うまく見せられたらと思っております。

――NHKさんと共テレさんと言えば、最近はなんと言っても、小松さんがプロデューサーをされている『チコちゃんに叱られる!』のヒットですよね。

あれで共テレ的にも勢いが出てきたと思いますね。どこに行っても『チコちゃん』の話題になるので、それは会社として良いことだなと思います。
フジから出向…自分にとってプラスに

――共テレさんに出向されて半年弱になりましたが、印象はいかがですか?

制作部門はバラエティもドラマもワンフロアで収まっているので、このコンパクトさがいいなと思います。風通しが良くて、今回の『オヤコイ』がスムーズに進んだのも、そのおかげだと思いますし、フジテレビから出たことが自分にとってプラスになったかなと思います。自分ではフジテレビに在籍しているときもマインドを開いているつもりだったんですけど、やっぱり外に出てみると、各局で求めるものが違ったり、読売テレビさんのチームからも刺激を受けますし、井の中の蛙だったなと思うことがすごくあるんですよ。今47歳なんですけど、この歳でフィールドが増えるって本当になかなかないことだと思うので、貴重な経験ができてるなと思います。

――今、放送が決まってるのは、『オヤコイ』と『全日本大失敗選手権大会』の2本ですか?

はい。なので、自分の頭にあるものを企画書にして、売り込み中です。ちょっとした企画屋さんみたいになってます(笑)。小松さんがNHKさんや、TBSさん(『人生最高レストラン』)やAmazonさん(『ドキュメンタル』『FREEZE』)でやっているので、そことは違う放送局さんだったり代理店さんだったりに顔を出すようにして、最近は各放送局の若い人たちと企画会議もやったりしています。でも、編集していて映像の頭のクレジットに「読売テレビ」って出ると、いまだに不思議な感覚ですね。半年前までは「フジテレビは俺が背負う!」と思ってましたから(笑)

――『オヤコイ』放送の2日後には、『ENGEIグランドスラム』が初の生放送ですね。

切なる願いは、出る人たちが「出てよかったな」と思ってもらえる場所であり続けてほしいということですね。引き継ぎでも、『ENGEI』はそれを大事にしてきたという話をしました。視聴者ファーストはもちろんですけど、演者さんあってのパワーだと思っているので。幸い、『ENGEI』は「あの番組に出たい」と言ってくれる人が多かったんですけど、やはり出演者に対して引力がある番組を作りたいと思うんです。そのためには、焼畑農業で「後はどうでもいいや」と思ってるとつながらないので、種を植えて、肥料を与えながら、時には1回休んで土地を育てていくこともしながら、続いてほしいと思いますね。

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