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ユーザー部門が小さな業務をRPA化 - ニッセイ保険エージェンシー

2018年09月19日11時00分 / 提供:マイナビニュース

●24時間365日、ミスなく働くロボットに注目
ニッセイ保険エージェンシーは、生命保険最大手企業である日本生命保険が100%出資する直系子会社だ。2019年には創業60年を迎える同社の営業職制の多くは日本生命出身ので、生損保のクロスセリング販売に取り組んでいる。

そんなニッセイ保険エージェンシーが、業務部門の業務効率化を図るためのツールとしてFCE プロセス&テクノロジーが扱うRPAソフト「ロボパット(Robo-Pat)」の導入に向けて動き出したのは、2017年夏のことだ。

「特に人件費削減に迫られていたわけではないのですが、ルーチン業務の効率化やコスト削減というのは大切なことです。また、365日24時間ミスなく働いてくれるというキーワードに専務がピンときたことあり、導入を決めました」と語るのは、ニッセイ保険エージェンシー 取締役執行役員 総務部長である北川雅敏氏だ。

元々、女性が活躍できる職場を目指して取り組みを進めてきた同社は、残業削減や年次有給休暇の取得率向上にも取り組んでいた。さまざまな働き方改革を進める中で、RPAは有用な手段に思えたという。

「ロボットに仕事を任せれば、もっと創造的な仕事に人が注力できるようになります。ロボットを使うほど勤務時間も削減できるでしょう。経営層が新しいシステムに対して理解があり、先進的な取り組みに積極的であるという社風もあり、導入はスムーズに決定しました」と北川氏は語る。
○簡単操作で業務を行うエンドユーザー自身が小さな効率化を実現

ニッセイ保険エージェンシーが導入した「ロボパット」は、画面上のアイコンなどを指定して認識させ、クリック等の動作を指示することでプログラミングの知識がなくてもロボットの作成ができるツールだ。同社ではこのツールを、現場の職員が直接利用し、自分の仕事を効率化するために活用するという方式で採用している。

「ロボパットはハードルの低いツールです。他社事例では大規模な業務をロボットに任せていることが多いようですが、そういう使い方をするためにはどうしてもプロの手が必要になります。実際の利用までに必要となるカスタマイズに時間やコストがかかる方式ではなく、業務を知っている現場の人間が直接利用できるのがポイントです」と北川氏は採用理由を語る。

ブラウザ経由で閲覧できるデータを取得し、Excelで整理・分析を行い、業務システムに登録するというような業務は作業自体は難しくないものの、複数システムを開き、ログイン処理をするというだけでも手間がかかる。統計処理などは人の判断が必要なようでいて、よく考えるとロボットに任せられることも多いという。

そうした処理を少しずつでもRPAで効率化しようと考えている同社では、ロボットに任せられる業務の洗い出しを行っているが、それぞれを実現した場合に削減できる人的負担は0.1~0.3人月程度と小さい。それでも、積み重ねることが大事だという判断だ。

「ロボットの作成自体は非常に簡単なので、少しでも任せられる部分があればロボットを作ってしまおうと考えています。ロボットを作る手間と手作業のどちらが楽か、というようなことを秤にかけたりはしませんね」と語るのは、社内で最もRPAを活用しているという営業推進部課長の梅澤和彦氏だ。

●心理的な壁と業務の見える化を個人が行う難しさ
梅澤氏は、社内にRPAを普及させるための教育も担当している。各部門から担当者が集まり、定期的にミーティングを行うIT推進のグループ活動が存在しており、その中で2017年秋から順次教えてきたという。

「各部門から代表者として直接集まるのは15人程度ですが、その人に各部門に広げてもらって、本社の事務部門で働く職員全員が利用できるようにしました。ノンプログラミングですし、使い方そのものへの戸惑いなどはあまり感じませんでした」と梅澤氏は語る。

特に活用が進んでいるのは、営業推進部や総務部だという。「総務・経理の仕事には波があります。ある一定の期間に締切りを守って作業しなければならず、ミスが許されないというような業務が多いですから、RPAには向いているのです」と、北川氏は小規模な使い方が活きる場であると語った。

しかし、社内では効果が見えやすいものとして最初に取り組んだいくつかの業務のRPA化が完了してから、ロボット活用は少し停滞傾向にあるという。

「心理的な問題と、技術的な問題があります。心理面では、ロボットに仕事を任せることで自分の価値が下がるのではないか、慣れた仕事が減った分だけ新しい仕事を任されるのではないかというような不安です。さらに、ロボットで効率化した結果早く帰れるとしても、周囲の目が気になるというようなこともあるでしょう。技術的な問題としては、業務自体はできていても、標準化やフロー化という部分でつまずいてしまう人が少なくないということがあります」と北川氏。

ニッセイ保険エージェンシーは前述のとおり、総労働時間の削減や休暇取得の向上に積極的に取り組んでいる。それだけに、労働時間の長さで評価するような制度ではなく、『働き方改革』推進の気運も根付いているはずだ。それでも心理的な負荷・不安は消えないという。

エンドユーザーからの問い合わせを受ける立場である梅澤氏も「操作で悩んでいる様子はなく、作ったものが動かなかった場合や止まってしまった場合も、見直せば問題点は見つかります。あとは、やりたいことがすぐできるメリットを感じさせることが大事でしょう」と心理的な壁を越えさせることが今の課題だとしている。

「評価等をしっかりすることはもちろんですが、動機づけが大事。今はこの仕事にいくらかかっているのかというようなコスト面を意識させるなど、いろいろな試みをしています。標準化・フロー化については、ロボットを作るために見直したことで無駄が省けた例もありますし、仕事を見直すいい機会です。今はうまくできない時に教えてくれる人がいると頼ってしまうところがありますが、全員が自分で使えるようにしたいですね」と北川氏は目標を語ってくれた。

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